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» 2019年05月20日 06時00分 公開

出金限度額引き下げも詐欺被害やまず AI活用のATM投入 (1/2)

特殊詐欺の被害防止をめぐり、金融機関の窓口やATM(現金自動預払機)での高額引き出しの対応が課題となっている。そのような中、人工知能(AI)を活用したATMが開発されるなど各方面で、水際での被害防止に向けた取り組みの模索が続く。

[産経新聞]
産経新聞

 特殊詐欺の被害防止をめぐり、金融機関の窓口やATM(現金自動預払機)での高額引き出しの対応が課題となっている。特殊詐欺の1件あたりの平均被害額は200万円以上。高額被害を防ぐため、金融機関は出金限度額を引き下げるなど対応を進めるが、利便性との兼ね合いから限界もある。そのような中、人工知能(AI)を活用したATMが開発されるなど各方面で、水際での被害防止に向けた取り組みの模索が続く。

 警察庁によると、平成30年の特殊詐欺の認知件数は未遂を含めて1万6493件。被害額は計357億円と4年連続で減少しているものの、1日平均約1億円の被害が発生する高止まり状態。1件あたりの平均被害額は約230万円にのぼる。ある警察幹部は「詐欺グループの話術は巧みで、だまされる人をなくすのは難しい。だからこそ、ATMや窓口で被害を最小限にとどめる水際対策が重要だ」と話す。

photo 人工知能(AI)が利用者の容姿やしぐさを検知して警告を発するATM=日立オムロンターミナルソリューションズ提供

出金限度額の引き下げ

 水際対策として重視されているのが出金限度額の引き下げだ。巣鴨信用金庫(東京)では平成29年10月から、過去3年間にATMで現金を引き出していない70歳以上の利用者に対し、1日あたりの出金限度額を10万円に引き下げた。

 ATMの利用限度額は変更可能だが、「詐欺グループに限度額を把握される恐れがある」として、いくらまで引き上げたり、引き下げたりできるのかを明らかにしていない金融機関も多い。ただし、全国銀行協会の担当者は「ほとんどの金融機関では振り込みや出金の限度額を設定している」としている。

 こうした取り組みが進む中、大阪で対策の隙をつくような被害が出た。大阪府内の80代女性宅に昨年7月、架空の団体をかたる男から電話があり、男は「あなたの名前が名簿に載っている。削除を依頼するためのお金を預かる」と女性に告げた。

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