インタビュー
» 2019年05月23日 08時00分 公開

徹底してやらないと駄目:出口治明さんに聞く 大学は大成長産業、世界を引っ張る

立命館アジア太平洋大学長の出口治明さんに聞いた。

[SankeiBiz]
SankeiBiz

――立命館アジア太平洋大学(APU)の特徴は

 「学生に占める留学生の割合が50.6%、学生の出身国・地域数は89。男女比率はほぼ半々。これから新時代に必要な『多様性』『女性』『勉強』のキーワードを全てAPUは持っている。日本人の学生も3分の1が九州出身で、残りは全国から集まっている。勉強に関していえば、別府市の市街地まで40分以上かかるので、気軽に遊びに行けない。夜10時まで勉強する習慣が備わっている。APUが世界を、九州を、大分を引っ張っていこうという気概を持って運営に当たっている」

photo 立命館アジア太平洋大学の出口治明学長=東京都千代田区(三尾郁恵撮影)

――人口減で、大学経営は厳しい

 「国内だけで考えれば連合するか合併するか、やめるかしか解はない。だが、世界的にみれば大学は大成長産業。米国の大学の留学生は100万人いる。授業料、生活費含めれば年1000万円。それだけで10兆円の経済効果を生んでいる。米国は外貨を10兆円稼いでいる計算で、日本で10兆円を稼げる企業は自動車産業しかない。だから大学は衰退するという発想は違う」

――日本経済の成長のためには大学教育が鍵を握っている

 「非上場で企業価値10億ドル(約1100億円)以上と定義されるユニコーンは大学から生まれている。米国、中国、欧州などは複数あるが、日本は1社。人種的な多様性がないうえ、日本人が日本語しか話さないことが理由の一つではないか。こうした課題の解消も必要だ」

――どういう人材が必要なのか

 「(米アップル創業者の)スティーブ・ジョブズのような個性のある人を育てないといけない。みんなで決めたことを守りましょうではなく、人はそれぞれ違うんだと。好きなことを徹底してやらないと駄目だよというように変えていかないといいアイデアは生まれない」

【プロフィール】出口治明

 でぐち・はるあき 京都大卒。1972年、日本生命保険入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長。2008年にライフネット生命保険を創業し、同社社長。13年会長。会長退任後、18年1月から現職。三重県出身。


Copyright (c) SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間