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» 2019年06月06日 07時30分 公開

全国61万人:深刻化する「中高年引きこもり」 専門家「“ゴール”は就労ではなく自発的な“一歩”」 (1/2)

中高年の引きこもりは全国に61万人とされ、80代の親が引きこもる50代の子の面倒をみる「8050(ハチマルゴーマル)問題」も深刻だ。正しい理解と適切なケアが急務だが、現実はどうなっているのか。

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 児童ら20人を殺傷し自殺した51歳の岩崎隆一容疑者と、元農水次官の父親に殺害された44歳の熊沢英一郎さんはともに長期間の引きこもり生活を送っていたとみられる。中高年の引きこもりは全国に61万人とされ、80代の親が引きこもる50代の子の面倒をみる「8050(ハチマルゴーマル)問題」も深刻だ。正しい理解と適切なケアが急務だが、現実はどうなっているのか。

 内閣府の2018年度の調査では、半年以上にわたり家族以外とほとんど交流せず、自宅にいる40〜64歳の引きこもりが全国で61万3000人と推計される。子とともに親も高齢化し、80代の親とひきこもる50代の子の家庭も増えている。

 「35歳を超えた中高年は、脳の組成が完成していて、今から考え方を変えるということは難しい」と指摘するのは、ヒガノクリニックの日向野春総院長だ。

 中高年の引きこもりについて「比較的多くみられる特徴は、兄弟が少なく、幼少期から自分の個室が与えられるなど経済的にも豊かな家庭で育ってきていること」という日向野氏。

 「病気が理由で引きこもりがちな場合には、薬を用いた治療を行い、自分にあった働き方を見つけることで社会復帰の後押しができるが、健康な状態で引きこもりが続いている場合には、急に『働け』と言っても逆効果で、本人を刺激する起爆剤になりかねない」と引きこもりから抜け出すことの難しさを語る。

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