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» 2019年06月10日 06時00分 公開

子供たちの命:AIで児童虐待の深刻度や再発リスク予測 今月から実証実験 (1/3)

親などによる虐待で幼い命が失われる痛ましい事件が後を絶たない。児童相談所が虐待に気付いていたのに、事件を防げなかったケースもある。こうした状況を改善しようと、人工知能(AI)を活用して、子供たちの命を守る実証実験が今月から始まる。

[産経新聞]
産経新聞

 親などによる虐待で幼い命が失われる痛ましい事件が後を絶たない。児童相談所が虐待に気付いていたのに、事件を防げなかったケースもある。背景には、深刻さの度合いを周囲が把握することの難しさや人手不足がある。こうした状況を改善しようと、人工知能(AI)を活用して、子供たちの命を守る実証実験が今月から始まる。

生命リスク、瞬時に表示

 「現時点で児童に傷やアザがある」「帰宅することに不安または恐怖を感じている」「児童自身が保護を訴えている」――。

 タブレット端末に表示されたアプリに、虐待の疑いがある児童の情報を入力していくと、画面に表示された数字が徐々に100%に近づいていく。児童の生命に危険がある場合などに実施する一時保護の必要性を示す数字だ。

 このアプリは虐待に対応する児童相談所のスタッフ向けに、産業技術総合研究所の研究チームが開発したシステムの一部だ。チームは、三重県の児童相談所で過去6年間に扱ってきた約6000件の虐待の情報をデジタル化し、AIを学習させた。児童福祉司らが情報を入力すると、AIは既存データの解析を基に虐待の重篤度や将来的な再発率などの予測を示して、対応策の検討を支援する。

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