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» 2019年06月26日 12時43分 公開

かつては「汚い」:「大阪湾のカキ」新名物になるか きれいになり過ぎた海も課題 (1/2)

大阪湾内の泉州沖で漁師らによるカキ養殖の試みが4年目を迎え、成果を上げつつある。かつて「汚い」イメージの強かった大阪湾だが、現在は水質が改善し、後に続いて養殖に乗り出す漁協も出始めた。カキは大阪の新名物となれるか。

[産経新聞]
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 大阪湾内の泉州沖で漁師らによるカキ養殖の試みが4年目を迎え、成果を上げつつある。かつて「汚い」イメージの強かった大阪湾だが、現在は水質が改善し、後に続いて養殖に乗り出す漁協も出始めた。場所によっては海産物が育ちにくい「きれい過ぎる海」になっているとの指摘もある中で、カキは大阪の新名物となれるか。注目を集める。(有年由貴子)

 「ポチャ、ポチャ」。5月下旬の朝、関西国際空港南側の西鳥取漁港(大阪府阪南市)。同漁協の相良(さがら)康隆組合長(55)がいかだにつないだロープを海に投げ入れると、カキの稚貝を付けたホタテ貝の列が透き通った海中に沈んでいった。

photo ホタテの貝殻で成長したタネガキを確認する西鳥取漁協の相良康隆組合長(左)=大阪府阪南市(恵守乾撮影)

 「夏場は水面より1メートルほど下げてつるすのがいいらしい。冬の水揚げ時期には約10センチにまで成長するものもありますよ」。貝の水深を確認しながら相良さんが説明する。

 ノリ養殖やシラス漁、底引き網漁などで生計を立てる同漁協の漁師らが、カキ養殖に取り組み始めたのは平成28年3月。安定収入の確保などを目指す水産庁の「浜の活力再生プラン」としてスタートした。

 三重県や岡山県の養殖業者から手法を学び、初年度に養殖した稚貝はホタテ貝約6000枚分だったが、4年目となる今年度は約2万枚分に増えた。大きく育ったものは焼きガキに、小粒のものはカキご飯にして提供する冬季限定のカキ小屋は今年開業3年目。府内外からの客が2時間待ちの行列を作るほどの盛況ぶりだ。

 一昨年度からは、近くの下荘漁協(同市)も西鳥取漁協のアドバイスを受けながら養殖に取り組み始めた。

 「安定収入源としてはまだまだやけど、お客さんに大きなカキを出せたときはうれしいね。試行錯誤しながら自分たちに合った手法を見つけていきたい」と相良さんは意気込む。

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