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» 2019年07月08日 06時00分 公開

予期せぬ恩恵:老後「2000万円」は“禁句”の金融業界、複雑な表情 (1/3)

金融庁金融審議会の「老後に2千万円が必要」とする報告書をめぐる一連の騒動で、金融業界に戸惑いが広がっている。老後の資産を増やすためのセミナーや金融商品への関心が急に高まっており、業界関係者は素直に喜べない複雑な表情を浮かべている。

[産経新聞]
産経新聞

 金融庁金融審議会の「老後に2千万円が必要」とする報告書をめぐる一連の騒動で、金融業界に戸惑いが広がっている。報告書そのものに対しては高く評価する一方で、報告書が事実上撤回されるという異常事態には静観を決め込む。そんな中、老後の資産を増やすためのセミナーや金融商品への関心が急に高まっており、業界関係者は素直に喜べない複雑な表情を浮かべている。

 「金融庁の方がいる前で2千万円は“禁句”になってるんですよ」

 「この件ではマスコミにコメントしないことになっていまして…」

 「最近はお客さまに説明する際にも、『自助』という言葉が使いづらくなっていますね」

 このところ2千万円の話を金融機関の関係者に尋ねると、みな一様に困った表情を浮かべる。

 金融審は昨年9月から、高齢社会における金融サービスのあり方などについて集中的に議論し、今年6月上旬に報告書をとりまとめた。その際に「高齢者夫婦の平均的な姿」として、無職の夫(65)と60歳以上の妻が今後30年生きる場合、年金収入以外に必要となる金額として「2千万円」の数字を示した。

photo 衆院財務金融委員会で、金融庁の審議会が出した「老後資金2000万円問題」の報告書について答弁を行う金融庁・三井秀範局長=6月14日午後、国会(春名中撮影)
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