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» 2019年09月12日 13時28分 公開

38年間ありがとう! 新幹線遊具に込めた薬局の思い (1/2)

鳥取県倉吉市の薬局前にある新幹線の電動遊具が店の閉店に伴い9月16日、撤去される。店が開店した38年前から設置されているもので、店が「『しんかんせん』よりお礼」と題した紙を張り出すと、口コミやSNSで話題に。幼い頃を思い出して懐かしむ人らから「ありがとう」などの声が寄せられている。

[産経新聞]
産経新聞

 鳥取県倉吉市の薬局前にある新幹線の電動遊具が店の閉店に伴い9月16日、撤去される。店が開店した38年前から設置されているもので、店が「『しんかんせん』よりお礼」と題した紙を張り出すと、口コミやインターネットの会員制交流サイト(SNS)で話題に。幼い頃を思い出して懐かしむ人らから「ありがとう」などの声が寄せられている。

社長自ら修理を重ね

 遊具があるのは、倉吉市のショッピングセンター「パープルタウン(愛称パータン)」の1階にある薬局「健康堂」。丸っこい頭部が特徴の初代新幹線0系がモデルで幅約110センチ、高さ約65センチ。10円玉を入れると、「草競馬」や「メリーさんのひつじ」の曲が流れ、前後に1分間動く。ショッピングセンターが開店した昭和56年11月から設置されている。

 この遊具が撤去されることになり、同薬局が今年8月に張り出したのが、次のような文章だ。

 《ぼくは、パープルタウンオープンから38年間たくさんの元気な子供たちを乗せて走ってきました。あなたの声がパープルタウン館内にきこえることが、ぼくのしあわせでした。でも、もう少しで、このお店とともにおわかれの時がきます。それまでたくさんの思いでをつくってくださいね!!みんな、げんきでね!!ありがとう》

photo ラストランの日が告知された新幹線の電動遊具の車体=9月、鳥取県倉吉市

 子供が読めるようにと、ひらがなや漢字にフリガナをふった文章を書いたのは同薬局の天野武司社長。初めて乗ったときに驚いて泣いた赤ちゃん。大きな声で歌いながら乗った女の子。けんかをしながら乗車を待つ兄弟…。文面を考えているうちに38年間の思いがあふれて遊具自身が語るような内容になったという。

 遊具はそもそも、存続することが難しかった。「修理やメンテナンスを行っていた会社はもうないと聞いている」という天野社長。そのため自ら修理を重ねて遊具を稼働させてきた。遊具を製作したエスエス製薬(東京都新宿区)に取材すると「販売促進の目的で製作したが、現在は提供していない」と回答があった。

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