ニュース
» 2019年09月30日 12時27分 公開

女性活躍企業 「ローソン」トップ 役員41.7%、育休復職93.9%、男性育休90%超

 女性活躍推進法が平成28年に施行され、今年で4年目。女性が結婚や出産などを経ても仕事を続け、キャリアアップができる環境を作ることは、企業や団体だけではなく社会の大きな課題だ。そうした女性活躍を客観的に評価する指標「女性活躍インデックス」を東洋大学がつくり、毎年公表している。これにもとづいたランキングで、トップとなった会社はどのような取り組みをしているのか。

[産経新聞]
産経新聞

 女性活躍推進法が平成28年に施行され、今年で4年目。女性が結婚や出産などを経ても仕事を続け、キャリアアップができる環境を作ることは、企業や団体だけではなく社会の大きな課題だ。そうした女性活躍を客観的に評価する指標「女性活躍インデックス」を東洋大学がつくり、毎年公表している。これにもとづいたランキングで、トップとなった会社はどのような取り組みをしているのか。

女子の就活に利用

 この取り組みは、東洋大のダイバーシティ研究グループが平成29年から開始し、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」を基に作成。男女の平均継続勤務年数▽管理職、役員に占める女性の割合▽男女の育休取得率−など7項目を抽出して、独自の計算式で、各企業をポイント化している。

photo

 今年の調査対象は従業員1001人以上、女性の比率が8割以下で、データベースの主要項目に回答している1215法人。研究グループリーダーで同大副学長の松原聡経済学部教授は「企業をプッシュしたいのと同時に、女子学生が就職活動で企業を選ぶ際に、各企業が女性活躍の推進をどのように行っているのか見てもらいたい」と話す。

3年間の平均上位

 4年目となった今年は3年間の平均上位50法人も発表され、トップはコンビニチェーンの「ローソン」。女性役員の比率や男性育児休業取得率が高かった。2位はイオングループでディスカウント事業を展開する「イオンビッグ」、3位はパソナグループのIT領域専門で人材サービスを行う「パソナテック」だった。

 ローソンは29年1位、30年、令和元年は3位と毎年上位。ローソンによると、今年9月現在で女性役員の割合は41.7%。女性の理事執行役員も誕生した。育児休職からの復職率の累計(平成12〜30年)は93.9%に上る。男性の育休取得も促進しており、昨年度は90%を超えた。

 しかし、同社も13年は、女性社員に占める母親の割合は5%にも満たなかった。当時、育休を取得した同社人事本部の柳田衣里さんは「男性社員が多く、育休という制度はあったが、誰が使っているんだろという状況だった」と振り返る。

トップの強い意志

 状況を変えたのはトップの強い意志だったという。17年にダイバーシティー推進の取り組みを本格的に開始し、同年には新卒採用男女比率5割を目指した。祝日に子供を預けるところがないという女性社員の声を取り入れ、祝日の託児を実施。その流れで、事業所内保育施設「ハッピーローソン保育園」を開設した。

 25年度にはゼロだった男性の育休取得率を高めるために社員から「イクメン川柳」を募集したり、取得した部署に名前入りのどら焼きを贈るなど、キャンペーンなども行った。

 柳田さんは「道半ばですが、目指す数字を具体的に出していくというのは大事だと思います。結婚や出産を経ても働きやすい会社を目指したい」と話している。

                  ◇

就業増えたが… 多い非正規雇用

 総務省の労働力調査によると、平成30年の女性の就業者は2946万人で前年に比べて87万人増えた。就業率は51.33%となり、50年ぶりに5割を超え、育休・産休から復帰しやすい労働環境の改善が一定の効果を上げ、就業が進んだとみられる。

 一方で、非正規職員・従業員は男性が669万人に対して女性は1451万人と大幅に多く、女性の全就業者の過半数に上る。女性の就業率は35〜44歳でいったん下がるが、45〜54歳で再び上昇。年々その差は縮まっているが、出産や子育て、配偶者の転勤などで、仕事を辞めて正社員ではない働き方を選ばざるを得ない女性は多い。

 東洋大の会見でも「パートやアルバイト、派遣社員という形で働く女性が多く、働いている女性は実際には多いのに女性の活躍が見えづらい部分がある。正規社員と非正規社員の壁が大きく、その壁をなくしていかなければならない」という意見も出た。

 松原聡教授は「大学が優秀な人材を送り出しても社会が活用できていない」と厳しい意見を述べた。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間