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» 2019年10月09日 17時42分 公開

「怒られそう」と心配せず発言 金融庁が取り入れる“グーグル方式” (1/2)

金融庁が、今年から金融機関との対話に「心理的安全性」という考え方を取り入れている。米グーグルが効果的なチームのあり方についてまとめた研究で、「圧倒的に重要」な要素として紹介したことで知られるようになった考え方だが、いま“グーグル方式”を取り入れる、金融庁のねらいとは……。

[産経新聞]
産経新聞

 金融庁が、今年から金融機関との対話に「心理的安全性」という考え方を取り入れている。米グーグルが効果的なチームのあり方についてまとめた研究で、「圧倒的に重要」な要素として紹介したことで知られるようになった考え方だが、いま“グーグル方式”を取り入れる、金融庁のねらいとは……。

 金融庁によると、心理的安全性とは、「一人一人が不安を感じることなく、安心して発言・行動できる場の状況や雰囲気」のことだ。

 「こんなことを言ったらバカにされそうだ」とか、「怒られそうだ」などと周囲を気にしなければならないような組織では、自由な発言は期待できない。良いアイデアを生みだすだけでなく、組織が抱える課題を早期に把握するためにも「この組織ならどんな発言をしても大丈夫」と思えることは非常に重要。実際、グーグルの社内でも心理的安全性の高いチームのメンバーは離職率が低く、多様なアイデアをうまく利用し、収益性が高いといった特徴があるという。

 金融庁の遠藤俊英長官も数年前にグーグルを視察した際、この話を聞いて感銘を受け、昨年12月から金融庁でも導入。職員を5〜10人のグループに分け、課長補佐級のグループリーダーがメンバーと、心理的安全性を確保した上で一対一で対話する「1on1(ワン・オン・ワン)ミーティング」という取り組みを始めた。

 1カ月に1回、30分程度の対話だが、リーダーはメンバーの悩みが把握でき、メンバーは業務の優先順位を確認するなど、組織の活性化に繋がっているという。

 そこでこの夏からは、金融庁が金融機関との対話でも心理的安全性を重視することを決めた。「監督する側」と「される側」という関係性では、いつまでたっても金融機関の本音を引き出すことができないと考えたからだ。

 人口減少やデジタル化に加え、長引く低金利環境で金融業界は激変の時代を迎えている。心理的安全性を確保し、本音ベースで対話することで、金融庁としても金融機関が抱える経営の実情や課題をより深く理解し、課題解決に向けた建設的な議論ができるとの期待がある。特色ある良い取り組みがあった場合は、他の金融機関に横展開していくことも可能だ。

 また、金融庁としては、こうした対話の重要性を金融機関にも気付いてもらいたいという思いがある。

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