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» 2020年01月08日 12時39分 公開

【お金は知っている】GDPでは懐具合は測れない より正確に反映するのはGDI (1/2)

 メガバンクなど大手金融機関系のエコノミストの大多数は財務省など官を忖度するのが常だが、例外も何人かいる。第一生命経済研究所の首席エコノミスト、永濱利廣さんはその一人だ。その永濱さんが「実質マイナス成長だった日本経済」と題したリポートを出した。

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 メガバンクなど大手金融機関系のエコノミストの大多数は財務省など官を忖度するのが常だが、例外も何人かいる。第一生命経済研究所の首席エコノミスト、永濱利廣さんはその一人だ。その永濱さんが「実質マイナス成長だった日本経済」と題したリポートを出した。

 経済成長率といえば、通常は国内総生産(GDP)の変化率を差すのだが、永濱さんは国内総所得(GDI)の重要性を説く。2018年度の実質GDPは前年比0.3%増だが、GDIは逆に0.3%減となっていることに焦点を当てた。

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 その名の通りGDPは生産面、GDIは所得面で国内経済規模を見たもので、両者は一致するというのが経済学上の常識になっている。しかし、実際に算出してみると食い違いが生じる。

 確かにGDPとGDIのどちらがわれわれの懐具合をより正確に反映するかとなると、実はGDIのほうである。経済規模は民間と政府の消費、投資と純輸出(輸出マイナス輸入)の合計値なのだが、くせものはこの純輸出だ。全体として輸出価格が下がって輸入価格が横ばいか上がる場合、国民全体として損失が発生する。いくら量的に輸出を増やしても、得られる輸入品は少なくなるのだから輸出貧乏だ。専門用語で「交易条件」の悪化と呼ばれる。GDPはその損得を計算に入れないのだが、GDIはきちんと取り込める。

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