ニュース
» 2020年02月28日 11時15分 公開

リアル陸王 足の機能を強化する「はだし靴下」 (1/4)

国内最大の靴下の産地として知られる奈良県広陵町の老舗メーカー「昌和莫大小(しょうわめりやす)」が立ち上げた自社ブランド「OLENO」が評判を呼んでいる。

[産経新聞]
産経新聞

 国内最大の靴下の産地として知られる奈良県広陵町の老舗メーカー「昌和莫大小(しょうわめりやす)」(井上克昭社長)が立ち上げた自社ブランド「OLENO(オレノ)」が評判を呼んでいる。スポーツ工学に基づいた設計の「はだし靴下」は足裏の筋力やバランス感覚を取り戻すのに有効とされる。また、アスリート用に開発した製品は今年1月の箱根駅伝で誕生した大記録もアシストしたという。中国製を中心とする輸入品の攻勢を受ける靴下業界。生き残りをかけた商品開発の舞台裏に迫った。(田中一毅) 

耐久性は100倍超

 近年、浮き指や扁平(へんぺい)足、外反母趾(ぼし)といった幼児の健康不良が深刻化。感覚器としての足を育み、機能を高める「はだし教育」が見直されている。

 ただ、けがのリスクを伴うことから、保護者からは敬遠されがちだ。「はだし教育が浸透しなくて…」。産官学の連携を話し合う会合で、県の担当者が漏らした一言が開発のきっかけとなった。

 井上社長は「靴の代わりになり、なおかつはだし感覚で足を鍛えられるものを作りましょう」と提案。県、畿央大(同町)と共同で、平成25年に子供用「はだし靴下」の開発が始まった。

 陸上長距離界を席巻するナイキの「厚底」に象徴されるように、シューズの技術革新は目覚ましい。一方で井上社長は、最先端の衝撃吸収材や反発力を兼ね備えた高機能シューズが、人間が本来持っている足裏の機能を退化させた要因の一つと指摘する。

photo 「OLENO」のはだし靴下。コンセプトは「かっこよくて、機能的、品質にこだわりを」だ

 「例えば、ジョギング時の着地の衝撃を『10』とすると、靴が『5』を吸収する。間違った着地をしても靴がカバーしてくれるので、膝や腰に負担がかかっていても気づきにくいんです」

 はだし靴下は衝撃吸収力や反発力が少ない分、正しいフォームで走らなければ脚に痛みが生じることも。それゆえ、無理のない走法に自然と補正してくれるというわけだ。

       1|2|3|4 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間