クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向
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» 2020年03月02日 10時55分 公開

【マネジメント新時代】新型肺炎が直撃、中国自動車販売2000万台割れに備えよ (1/2)

 新型コロナウイルスは一向に収まる気配がない。むしろ最近では中国から日本、韓国、イタリアなど欧州にまで広がりをみせている。そのような中、産業界での一つの懸念は、世界最大の自動車販売台数を誇る中国市場が、今後どのような推移となるかである。あくまで筆者の推測であるが、これについて考えを述べてみたい。(日本電動化研究所代表取締役・和田憲一郎)

[SankeiBiz]
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 新型コロナウイルスは一向に収まる気配がない。むしろ最近では中国から日本、韓国、イタリアなど欧州にまで広がりをみせている。そのような中、産業界での一つの懸念は、世界最大の自動車販売台数を誇る中国市場が、今後どのような推移となるかである。あくまで筆者の推測であるが、これについて考えを述べてみたい。(日本電動化研究所代表取締役・和田憲一郎)

photo 上海にある米テスラの製造拠点。中国自動車市場への新型肺炎の影響は大きい(ブルームバーグ)

生産が元に戻る時期は

 実は中国の自動車販売台数に変調が現れたのは2018年である。これまで順調に推移してきた自動車販売台数は、17年に約2900万台となり、18年には3200万台近くに達するのではと予測された。しかし、米中貿易摩擦の影響にて18年は約2800万台と若干低下し、19年に至っては、対前年比で9.2%減の約2580万台にまで落ち込んだ。

 では今年20年はどうかと考えるに、最悪で1500万台、良くても2000万台ではないかと推察する。2500万台から2000万台への変化は、日本市場が1年でなくなるほどのインパクトである。

 大幅減少の理由として、交通の要衝である武漢が封鎖されており、生産・物流の面で全く動く気配がないことがある。

 中国ではリモートワークなど在宅勤務をしている方も多いと聞くが、こと自動車産業に至っては、部品製造、自動車製造、自動車輸送など、人手に頼ることが多く、リモートワークでは対応できない。

 北京に住む友人と話をしてみても、再開への見通しは暗い。筆者の予想として、各地の移動制限は夏頃まで続くのではないだろうか。その際に最も恐れるのは、武漢の封鎖を解除することにより、人々が北京、上海、重慶などに移動し、“第2の武漢”となることである。

 また、部品メーカー、自動車メーカーが生産を再開したとしても、感染地域の自動車メーカーは、内外装品への消毒など、これまでにない作業が必要となるであろう。

 さらに今回の件で消費者マインドが冷え込んでいることも考えられる。つまり、今日より明日、明日より明後日が明るいと思えれば、新型自動車を購入しようと考えるかもしれない。しかし、明日の仕事がどうなるか分からないと思えば、いくら生産しようにも市場とマッチしてこない。

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