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» 2020年06月30日 10時43分 公開

アクティビスト 物言う株主、高まる存在感 (1/2)

 上場企業の経営に積極的に口を出す投資家「アクティビスト(物言う株主)」の存在感が年々高まっている。社外取締役選任や役員報酬見直しなど要求内容に広がりが出てきたほか、株主総会への議案提出も増えている。企業統治改革が進んだことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大で、中長期的な成長戦略に関心が向いたことが影響している。株式市場に金融緩和マネーが大量に流入していることも背中を押している。

[産経新聞]
産経新聞

 上場企業の経営に積極的に口を出す投資家「アクティビスト(物言う株主)」の存在感が年々高まっている。社外取締役選任や役員報酬見直しなど要求内容に広がりが出てきたほか、株主総会への議案提出も増えている。企業統治改革が進んだことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大で、中長期的な成長戦略に関心が向いたことが影響している。株式市場に金融緩和マネーが大量に流入していることも背中を押している。

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 大和総研によると、今年の株主総会で、株主提案を受けた企業は66社(6月25日時点での集計)と過去最多となった。3分の1はアクティビストがかかわったものだ。

 例えば、23日のJR九州の株主総会では、米投資ファンド、ファーツリー・パートナーズが不動産投資やリスクマネジメントの専門家3人の取締役選任議案や、不動産の個別収益性などの情報開示を可能にする定款変更議案を提出した。

 総会に先立って、JR九州側はこれに反対する意見を表明するなど、両者の対決姿勢は鮮明になっていた。総会ではJR九州側に多くの支持が集まり、ファーツリーの議案は昨年に続いて退けられた。

水面下で話し合いも

 このように、経営陣とアクティビストの攻防が表面化しやすいのが株主総会の場だ。ただ、両者は実際には、長期間にわたって水面下で話し合いを続けることが多い。その結果、よく見ると、会社提案の議案の中にアクティビストの意をくんだものが紛れ込んでいたり、アクティビストの攻勢をかわすために株主還元が実施されたりするケースがある。

 海外投資ファンドの“主戦場”は米国だが、その次のターゲットになっているのが日本だという。

 大和総研の鈴木裕主任研究員は「多くの日本企業は株価に割安感があり、内部留保をため込んでいる。制度上、株主提案がしやすいこともあり、日本企業はアクティビストに狙われやすい」と指摘する。

 アクティビストといえば、かつては海外投資ファンドが日本企業の株式を安く大量に買いたたき、数の力をバックに、株主還元や買収提案を強硬に要求する「ハゲタカ」のイメージが強かった。

 米投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパンがユシロ化学工業や毛織物染色業大手のソトーに日本初の本格的な敵対的TOB(株式公開買い付け)を仕掛けたことで、その存在は広く知られるようになった。

 最近はアクティビストの顔ぶれが多様化してきた。米ブラックロックやステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのように、世界中の企業に投資する巨大な資産運用会社の他、一部の非政府組織(NGO)などの組織もアクティビストに分類されるようになってきた。

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