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» 2020年09月11日 10時13分 公開

ドコモ不正利用、「氷山の一角」か 本人確認に後ろ向き

 NTTドコモの電子マネー決済サービス「ドコモ口座」を利用して不正な預金引き出しが行われた問題は、世の中が便利になる一方で危うさを増すデジタル社会の現状が浮き彫りとなった。セキュリティーに詳しい関係者からは「あのドコモですらこのレベルか」との指摘も上がる。スマートフォン決済の分野は、金融とは無縁だった業界からの新規参入も多く、今回の問題が氷山の一角である可能性もぬぐえない。

[産経新聞]
産経新聞

 NTTドコモの電子マネー決済サービス「ドコモ口座」を利用して不正な預金引き出しが行われた問題は、世の中が便利になる一方で危うさを増すデジタル社会の現状が浮き彫りとなった。セキュリティーに詳しい関係者からは「あのドコモですらこのレベルか」との指摘も上がる。スマートフォン決済の分野は、金融とは無縁だった業界からの新規参入も多く、今回の問題が氷山の一角である可能性もぬぐえない。

photo 見で頭を下げるNTTドコモの(左から)ウォレットビジネス部長の田原務氏、丸山誠治副社長、常務執行役員マーケティングプラットフォーム本部長の前田義晃氏=10日午後、東京都千代田区(萩原悠久人撮影)

 「本人確認が不十分だった」。ドコモの丸山誠治副社長は10日の会見でそう述べた上で、対策を強化していく考えを説明した。

 懸念されるのは、他の決済サービスでも同様の事態が起きないかだ。ソフトバンク系の「PayPay(ペイペイ)」や「LINE Pay(ラインペイ)」、KDDI(au)の「auペイ」などの主要なスマホ決済は、口座開設や利用時の本人確認を厳格にしていると主張する。

 ただ、スマホ決済の口座と銀行口座をひも付ける際に必要な本人確認は銀行に頼っている事業者が多いのが現実だ。ある業界関係者は「今回被害が確認された11銀行を使っている人は注意した方がいい」と話す。

 セキュリティー面で重要な本人確認だが、オンラインでのサービスが中心のスマホ事業者にとっては大きな負担で、これまであまり積極的でなかったという実情もある。金融庁の有識者会議でも、過去に決済事業者の代表者が「本人確認がハードルとなり口座開設をあきらめる利用者は多い」と手続きの簡略化を求める要望を行っていた。

 近年誕生したスマホ決済は顧客争奪戦も激しい。それだけに利用者にとって面倒な手続きは少しでも減らしたいという考えが働きがちだ。しかし、安全を軽視すればその代償は大きい。

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