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» 2020年10月01日 13時36分 公開

ネットを舞台に:月収100万円の新ビジネス ラジオスタイルの可能性 (1/3)

ラジオの魅力の一つに、語り手と聴き手の間に生まれる親密さがある。そんなラジオの特色を生かして新たなビジネスを生み出そうという取り組みが、ネットを舞台に始まっている

[産経新聞]
産経新聞

 ラジオの魅力の一つに、語り手と聴き手の間に生まれる親密さがある。人の声を聴きながら想像力を働かせる、という個人的な体験が可能なメディアだ。そんなラジオの特色を生かして新たなビジネスを生み出そうという取り組みが、ネットを舞台に始まっている。その試みは、既存のラジオ局にとっても大きなヒントになる。(粂博之)

少ない制約にやりやすさ 

 「あなたのお耳の地元の連れ、ヒコロヒーでーす」

 今年8月、若手芸人らが出演する“ラジオ”の新番組が始まった。動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」で配信するYouTubeラジオ局「PILOT(パイロット)」だ。関西弁で連れ(友達)に話しかけるような雰囲気で、番組1本あたり10〜15分程度。出演者の動画はないが、話し言葉そのままの字幕が流れる。

photo 音声メディア番組を制作するプロジェクト「PILOT」を立ち上げた放送作家の白武ときおさん(左)とラジオディレクターの越崎恭平さん=東京都港区

 フリーのラジオディレクター、越崎恭平さん(33)や放送作家の白武ときおさん(29)らが中心となって立ち上げた。

 「個人的な小さな体験でも言っていいのがラジオ番組の魅力。受け手により深く突き刺さるコンテンツだと思う。その点でユーチューブはラジオに似ている」と白武さんは言う。

 番組制作は、ネット上の会費制(月千円)のコミュニティーサービス「オンラインサロン」が担う。ラジオ好きの学生や会社員、地方ラジオ局のスタッフなど300人以上が集まり、出演者の組み合わせ、テーマなどアイデアを出し合い、編集作業も分担する。

 番組制作と並ぶ、当面の課題は「お金が回る仕組み作り」。制作費は、今のところ主にオンラインサロンの会費収入でまかなっているが、イベント開催やグッズの販売、チケット制の公開収録などにも取り組んで稼ぐ。

 やるべきことは多いものの、既存のラジオよりも「制約が少なく自由がききやすい」と越崎さん。ファンの理想を実現するため「いろいろ試しながら、何か新しいものが見えてくればいいと思う」。ラジオ番組の持つ魅力とネットメディアの機動力を併せ持った新しい表現を目指す。

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