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» 2020年10月12日 11時58分 公開

不正送金の“穴”:なぜ被害を防ぐことができなかったのか ドコモ口座問題 (1/3)

NTTドコモの電子マネー決済サービス「ドコモ口座」など、スマホ決済サービスを利用した不正な預金引き出し問題は、発端となったドコモ口座と、連携させていた銀行にとどまらず、別の決済サービスや他の銀行など、数珠つなぎで被害が拡大した。

[産経新聞]
産経新聞

 NTTドコモの電子マネー決済サービス「ドコモ口座」など、スマホ決済サービスを利用した不正な預金引き出し問題は、発端となったドコモ口座と、連携させていた銀行にとどまらず、別の決済サービスや他の銀行など、数珠つなぎで被害が拡大した。なぜ被害を未然に防ぐことはできなかったのか。関係者からは監督官庁である金融庁の課題を指摘する声も上がっている。

 「起きてしまったこと自体は反省しなければならない」。金融庁のある幹部はそう述べつつも、「事前に対策を取ることは正直、難しかった」とこぼす。金融機関がどういった企業と業務連携しサービスを提供しているか、すべて報告を受けているわけではないからだという。

photo NTTドコモの本社が入るビル前の看板=東京都千代田区(鴨川一也撮影)

 今回の問題では、ドコモ口座がメールアドレスのみで開設できるなど、スマホ決済事業者による本人確認の甘さが浮き彫りとなったことに加え、銀行側も、こうした口座と連携する際の本人確認が不十分だったことが問題点として指摘されている。

 いずれも金融庁が監督する事業者で、金融庁は両者が抱える問題点をこれまで見過ごしていたことになるが、別の幹部は「ガチガチの規制をやるのは簡単だが、従来の規制に戻ることになる」と話す。金融庁の前身の大蔵省(現財務省)時代は、「箸の上げ下げまで行政が口を出す」と言われたが、金融庁になってからは監督指針を事前に示した上で、問題がみつかれば対処するという方針に転換した。犯罪者の手口は日々、高度化しており、具体的な対策を事前に示しても、いたちごっことなり、すぐに対策が陳腐化してしまうとの思いもある。

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