ニュース
» 2020年11月22日 23時21分 公開

なぜか紙袋も有料化 ユニクロやGU、百貨店も……「環境保護の観点なら実効性少ない。ポーズ以上の印象を持てない」

 7月から始まったレジ袋の有料化は、5カ月が経過しようとしている。プラスチックごみの排出抑制が目的だったはずだが、なぜか紙袋まで有料化する小売業も出てきている。その理由を聞いてみた。

[ZAKZAK]
ZAKZAK

 7月から始まったレジ袋の有料化は、5カ月が経過しようとしている。プラスチックごみの排出抑制が目的だったはずだが、なぜか紙袋まで有料化する小売業も出てきている。その理由を聞いてみた。

 衣料品大手のファーストリテイリングは、運営する「ユニクロ」と「GU」で9月から、環境に配慮した紙製のショッピングバッグを1枚10円(税込み、以下同じ)で販売している。

photo ユニクロとGUの有料レジ袋。各サイズ一律10円で販売されている

 同社は今年中に顧客に渡る使い捨てプラスチックをグループ全体で18年実績から85%削減する目標を設定しているといい、「紙袋も含め使い捨ての資源を削減し、マイバッグの使用を促す意味で紙袋も有料化した」と同社コーポレート広報部担当者は説明する。10円という価格は、「資源の削減やマイバッグの奨励という意図が顧客に伝わる金額として設定した」とのことだった。

 東急百貨店は7月から紙袋を10円、クラフト紙袋を20円と有料化した。広報担当者は「以前から掲げていた企業の『環境方針』にのっとり紙袋も有料化し、周知されやすいよう国の施策と時期を合わせた。価格は、環境重視素材の袋に作り替えたことを反映している」とする。7月に同社が実施した調査では、顧客の約80%がマイバッグを利用していたという。

 三越伊勢丹ホールディングスは7月から、運営する各店舗で紙袋を有料化し、サイズに応じて30〜50円で販売している。

 雑貨店大手のロフトでは7月からポリ袋を各サイズ5円としたのに合わせて紙袋も20円で販売している。

 レジ袋の有料化は地球温暖化や海洋汚染につながるプラスチックごみの排出抑制など環境問題を考慮した措置として始まったものだ。マイバッグ使用が浸透するなど一定の効果も出ているが、経済アナリストの森永卓郎氏は、「環境保護の観点でいえば実効性は少ない。廃プラスチックの多くはペットボトルや漁網で、レジ袋が占める割合は数%にすぎないうえ、多くの家庭ではゴミ袋として再利用されている。結局ゴミ袋を購入する客が増えているという矛盾もあるのではないか」と厳しい見方だ。

 森永氏は紙袋の有料化については、「環境配慮への意識をアピールするポーズ以上の印象を持てない。いずれにせよ有料化の効果をきちんと検証し、続けるならより実効性が高い仕組みに見直すべきだ。それができないならいっそやめてしまったほうがいいのではないか」と指摘した。

photo 森永卓郎氏

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間

    Digital Business Days

    - PR -