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» 2020年12月21日 11時06分 公開

泉佐野市のふるさと納税3.0 次は返礼品を開発の新境地 (1/2)

 ふるさと納税に7月から復帰した大阪府泉佐野市が新境地を模索している。返礼品が地場産品に限定される中、10月には、泉佐野市内で返礼品開発を行う取り組みを支援する新制度「#ふるさと納税3.0」をスタート。地場産品の創出へ市内外の企業が続々と名乗りを上げている。返礼品をめぐる訴訟で国と争い、最高裁で逆転勝訴した同市が、再びふるさと納税を活性化させることができるのか注目される。  (牛島要平) 

[産経新聞]
産経新聞

 ふるさと納税に7月から復帰した大阪府泉佐野市が新境地を模索している。返礼品が地場産品に限定される中、10月には、泉佐野市内で返礼品開発を行う取り組みを支援する新制度「#ふるさと納税3.0」をスタート。地場産品の創出へ市内外の企業が続々と名乗りを上げている。返礼品をめぐる訴訟で国と争い、最高裁で逆転勝訴した同市が、再びふるさと納税を活性化させることができるのか注目される。  (牛島要平) 

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自家製ピクルス

 泉州野菜といえば水ナス、タマネギ、キャベツ、ニンジン…。色とりどりの野菜をもっと手軽に味わいたい。そんな声にこたえ、「いずみピクルス」のブランドで事業展開するNSW(同市)が、家庭で簡単にピクルスをつくれる「ピクルスの素」を開発した。

 カットした野菜を漬け込んで、冷蔵庫に一晩入れておくだけでピクルスができあがる。昆布だしやオリーブオイル、はちみつレモンなど味付けは10種類。ピクルスを「酸っぱい」と敬遠する人でも楽しめそうだ。

photo 試作で製作しているピクルスの素(上)。ピクルスの素に野菜を入れてピクルスにできる(下)=大阪府泉佐野市(南雲都撮影)

 新型コロナウイルスの影響で、直営店での売り上げがコロナ前の6割程度まで落ち込む一方、ネット販売は「巣ごもり需要」で昨年の2倍のペースで伸びている。なかでも「自分でピクルスをつくりたい」というニーズがふくらんでいる。

 「コロナを受けて、以前からやりたかった『ピクルスの素』をきちんと形にしようと思った」。同社の西出喜代彦(にしできよひこ)社長(41)はそう話す。

 開発費や宣伝費の捻出が課題だったが、背中を押したのが泉佐野市が秋から始めた新制度「#ふるさと納税3.0」だった。

 企業から寄せられた返礼品開発のアイデアに対して、ふるさと納税を募る制度。返礼品を目的に寄付するふるさと納税を「1.0」、地域を応援する目的で寄付する場合を「2.0」と位置付け、両方を同時に実現するこの制度を「3.0」と名付けた。

 事業に必要な目標金額を定めてインターネット上で寄付を集めるクラウドファンディング(CF)方式をとり、目標額に達成したら、集まった寄付金は40%を事業所設置などの補助金として企業に支給。30%は市が返礼品を業者から購入する代金、30%は返礼品の送料などの制度運用にかかる経費となる。

 ピクルスの素を商品化したいNSWは、この制度を利用して、販売サイトのリニューアルやパッケージデザインなどを行いたい考えで、今月31日までに100万円を目標にCFを行っている。CF成立後の返礼品として、ピクルスの素と旬の泉州野菜を毎月届けるパックを提案した。西出社長は「ふるさと納税の返礼品になれば、商品のPRになる」と期待を込める。

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