新生銀行は5日、起業支援を手がけるウィーワーク(東京都港区)の施設内に個人向け無人拠点「新生サテライトラウンジ」を初出店した。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、対面での営業活動が難しくなる中、オンラインを活用した無人拠点の設置で、取り切れていなかった個人客を取り込む。
新生銀行がウィーワークのコワーキングスペース内に開設した個人向け無人拠点=5日、東京都中央区(松村信仁撮影)
新しい無人拠点は東京都中央区にあるウィーワークのコワーキングスペースにある。専用ブースにあるテレビ電話システムを使って、口座開設の手続きや資産運用の相談などができる。備え付けのタブレット端末で入力や本人確認書類の撮影を行う。
新生銀は首都圏にあるウィーワークのコワーキングスペースで5店舗程度の出店を検討している。また支店が閉鎖された地域での無人拠点の「再出店」も今後検討する。
新生銀は新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した令和2年3月にサイト上でリモート相談窓口を設け、来店せずに相談できる体制を築いた。また同12月にはサイト上で住宅ローンの新規申し込みや契約ができるようするなど、オンラインを活用した個人向け金融サービスに力を入れている。
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