民間シンクタンク「ブランド総合研究所」(東京都港区)の令和2年の都道府県魅力度ランキングで、茨城県は7年連続最下位から脱却した。その座は隣の栃木県に渡ったが、茨城の“記録”が始まる前年は群馬県がその地位にいた。群馬から茨城、茨城から栃木…北関東3県で続く「魅力度最下位リレー」の背景を探った。
3県は魅力度の低さで知られ、昨年10月発表の最新結果では茨城42位、栃木47位、群馬40位と悲しい順位に。茨城県の大井川和彦知事は最下位脱却に「(就任後)3年間の成果が出た」と手応えを語る一方、「実態はもっと上位でもおかしくない」と述べた。
翌月に知事選を控えていた栃木県では選挙の争点にもなり、福田富一知事は「評価手法を疑問視していた」として調査会社に調査手法を変えるよう異例の申し入れ。過去最高順位となった群馬県の山本一太知事も「過去最高といわれても全くうれしくない」と話すなど、各県知事は不満を口にした。
各知事が納得がいかないのも無理はない。茨城は、世界から注目される絶景スポットの国営ひたち海浜公園のネモフィラや日本三名園の一つ偕楽園を有し、栃木、群馬両県はそれぞれ世界遺産の日光東照宮と富岡製糸場を誇るほか、鬼怒川温泉、草津温泉など温泉地としても名高い。3県とも十分魅力的な観光資源を有しているのだ。
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