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» 2021年02月10日 08時08分 公開

マック営業利益、過去最高 何を重視?カサノバ流(2/3 ページ)

[産経新聞]
産経新聞

 カサノバ氏が事業会社社長に就任したのは平成25(2013)年8月。前任の“プロ経営者”と呼ばれた原田泳幸氏は低価格メニューで集客力を高めて売上高を伸長する基本戦略を展開し、業績不振の同社をデフレ下にV字回復させたが、競合の相次ぐ登場に優位性を保てず業績は失速中だった。原田氏とは異なり、カサノバ氏はカナダやロシア、マレーシアのマクドナルドで経営に携わり、日本でも原田体制下でマーケティング担当を務めた、いわば生え抜きの人物だ。

 26年3月に原田氏に代わりHD社長に昇格したカサノバ氏は家族連れの食事の場の提供という「ファミリー重視」戦略を打ち出す。ところが、同年7月は期限切れ鶏肉問題、27年1月には異物混入問題に直面。食の安全に疑問符が付いたことで顧客離れが進み、26年12月期に営業損益が赤字に転落。カサノバ氏の経営トップとしての対応不足に加盟店からも非難の声が上がった。

 嵐の船出の中、カサノバ氏は自身が全国47都道府県を回り母親の意見を聞く店舗行脚を宣言、独自開発のスマートフォンアプリで顧客の声が直接届く仕組みも導入した。同時期に公表した事業再建計画では、大量閉店や老朽化店舗の改装などの店舗改革やメニュー改革といった、マクドナルドでの食事体験の向上という地道な施策を打ち出す。家族連れが改装した店に少しずつ戻り、月次の既存店売上高がマイナスからプラスへ転じたのは、計画より数カ月遅い27年12月のことだった。

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