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» 2021年02月10日 11時14分 公開

アップルEV協業、日本勢に打診か 現代自が中断発表

 ロイター通信によると韓国の現代自動車と傘下の起亜自動車が8日、「自動運転車の開発に関し米アップルと協議していない」と発表した。自動運転の電気自動車(EV)を起亜自が生産する協議を停止したとみられる。一部の韓国メディアは、協議の「中断」であり、再開の可能性もあると伝えている。アップルは日本勢も含む複数の自動車メーカーに協業を水面下で打診しているとみられる。メーカー側は「下請け」となる事態にもなりかねず、難しい判断を迫られそうだ。

[産経新聞]
産経新聞

 ロイター通信によると韓国の現代自動車と傘下の起亜自動車が8日、「自動運転車の開発に関し米アップルと協議していない」と発表した。自動運転の電気自動車(EV)を起亜自が生産する協議を停止したとみられる。一部の韓国メディアは、協議の「中断」であり、再開の可能性もあると伝えている。アップルは日本勢も含む複数の自動車メーカーに協業を水面下で打診しているとみられる。メーカー側は「下請け」となる事態にもなりかねず、難しい判断を迫られそうだ。

(写真提供:ゲッティイメージズ)

 現代自が開示文書で明らかにした。文書では「さまざまな企業から自動運転EVの共同開発に協力を求められているが、いずれも初期段階であり、何も決まっていない」とした。現代自は1月、アップルと協議していることを認めていた。

 米韓メディアによると、秘密保持を重視するアップルが、協議の存在が表沙汰になるのを嫌って打ち切ったとの見方がある。現代自側にも、アップルの下請けになる形の協業に反発する声が内部にあったという。

 ただ、韓国聯合ニュースは協議が「再開される可能性もある」と報じている。

 アップルとの協議停止の発表を受けて、現代自と起亜自の株価は8日の株式市場で大幅に下落した。

 これまでの報道では、起亜自が米ジョージア州ウエストポイントに保有する工場で、早ければ2024年にもアップルEVの生産を開始する計画だとされていた。

 アップルは自らは開発に専念し、生産は自動車メーカーに委託する水平分業のビジネスモデルを想定しているとされる。

 参入が実現すれば、自動車メーカーが開発から生産、販売を手掛け、部品を供給するサプライヤーが支える垂直統合のビジネスモデルが揺らぎかねない。

 しかし、中国ではIT企業が自動車メーカーと組んでEV参入する動きが進む。ネット検索大手の百度(バイドゥ)は自動運転技術を搭載したEVの製造販売で浙江吉利控股集団と提携。配車アプリ大手の滴滴出行(ディディ)は比亜迪(BYD)とライドシェア専用EVを開発した。

 アップルからの協業打診について、SUBARU(スバル)の岡田稔明最高財務責任者(CFO)は5日の会見で「今のところ何も聞いていないし、何も話すことはない」とコメント。ホンダの倉石誠司副社長も9日の会見で「テレビや新聞でしか、情報がない。どんな車かも分からない」と述べるにとどめた。日産自動車の内田誠社長は同日の会見で「新たな企業が(自動車産業に)参入する可能性はある」としたが、アップルへの言及は避けた。(宇野貴文、ワシントン 塩原永久)

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