平井卓也デジタル改革担当相は12日の閣議後会見で、新型コロナウイルス感染者との接触を通知する政府のスマートフォン向けアプリ「COCOA(ココア)」が正常に作動していなかった問題で「ITだけでは解決できない」との見解を述べた。アプリを所管する厚生労働省に技術的な支援を行って改善を図る考えを示した。
ココアをめぐっては新型コロナの陽性者と接触した利用者への通知が送られていない障害がアンドロイド版アプリで見つかった。昨年9月に行われたアプリのアップデートが原因という。
平井氏はアプリの改善について「(時間や距離など)パラメーターの設定は保健所などの現場を持っている厚労省でなければできない」と説明。アプリの運用はIT側では勝手にできないとの見解を示し、「われわれはそこに乗り込み、サポートすることになる」と語った。
ココアやワクチンなどの厚労省絡みの案件は「現場とくっついているのでITだけで完結するものがないと、今回しみじみ感じた」と一言。今後は業務の在り方も含めてすべて見直していく必要があることにも言及した。
copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.