東京株式市場の日経平均株価が15日、約30年半ぶりに3万円の大台を突破した。「実体経済とかけ離れている」と過熱感ばかりを強調する相場解説も多いが、以前から株価3万円を予測していたストラテジストは「通過点にすぎない」として、1989年12月の3万8915円の史上最高値更新と4万円台突入も遠くないとみる。さらにベテラン証券マンは、「3年後に6万円もありうる」と予測する。
15日は昨年10〜12月期の実質国内総生産(GDP)速報値が事前の予想を上回ったことを好感した買いも入った。新型コロナウイルスワクチンの接種が国内で始まることも投資家の安心感につながっている。
コロナ禍による経済活動の停滞を懸念し、日経平均は昨年3月に1万6000円台まで下がったが、日米欧が実施した大規模な金融緩和や財政出動が追い風となった。
30年前の日経平均採用銘柄225種のうち、現在も採用されている銘柄は全体の約3分の1だ。現在の構成比で大きなウエートを占めるファーストリテイリング(ユニクロ)やソフトバンクグループ、ファナック、東京エレクトロンなどが採用されたのは00年以降で、単純な比較は難しいが、それでも3万円回復は象徴的な節目といえる。
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