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» 2021年05月03日 17時01分 公開

バッテリー交換式EVトラックの将来性は(2/2 ページ)

[SankeiBiz]
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港湾作業などに需要

 バッテリー交換式EVトラックが生まれたのには、(1)EVトラックとして採用するには、バッテリーコストが高く、従ってEVトラックそのものの価格が高くなり、従来車に比べて購入しにくくなる(2)大型バッテリー搭載のため、急速充電をするにしても、充電時間が長く、利便性が悪い。また充電した割には走行距離が短い(3)バッテリーの信頼性や、使用後のリサイクル、リユースなどのエコシステムが完備されていない−といった理由があったようだ。

 このため、バッテリー交換式EVトラックの場合、車体とバッテリー価格を分離することで、車体は大幅に安くなり、かつバッテリーのレンタル費用は月間1000元(約1万7000円)となるとのこと。これならトラック事業者も購入しやすい。既にトラックメーカーの漢馬科技(旧・華菱星馬汽車)など採用実績は数千台に達しているようだ。またCATLはバッテリーパックの標準化を目指しているとのこと。

 筆者が推測するに、港湾作業や鉱山での作業などルートが決まった運搬に対しては、適切な場所にバッテリー交換ステーションを設置することで、一定の需要を満たすように思われる。日本でもバッテリーパックが標準化されれば同様であろう。

 おりしも、日中共同開発で最大出力900キロワットの超急速充電規格「ChaoJi(チャオジ)」が開発中である。実用化は22年〜23年といわれており、これまで充電時間が長いといわれてきた弱点を一気に克服することが予想される。EVトラックは将来、バッテリー交換EVトラックとチャオジに対応したEVトラックに二分するのではないだろうか。

【プロフィル】和田憲一郎 わだ・けんいちろう 新潟大工卒。1989年三菱自動車入社。主に内装設計を担当し、2005年に新世代電気自動車「i−MiEV(アイ・ミーブ)」プロジェクトマネージャーなどを歴任。13年3月退社。その後、15年6月に日本電動化研究所を設立し、現職。著書に『成功する新商品開発プロジェクトのすすめ方』(同文舘出版)がある。63歳。福井県出身。


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