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» 2021年06月11日 08時38分 公開

東芝総会に「不当な影響」 経産省と提案妨げと報告

東芝は10日、昨年7月の定時株主総会の運営について、外部の弁護士が調査した報告書を公表した。この総会では、「物言う株主」として知られるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントなどによる取締役選任議案が否決された。東芝が提案を取り下げようとさせたり、議決権行使をしないように圧力をかけたりしたとの疑念が指摘されていた。

[産経新聞]
産経新聞

 東芝は10日、昨年7月の定時株主総会の運営について、外部の弁護士が調査した報告書を公表した。この総会では、「物言う株主」として知られるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントなどによる取締役選任議案が否決された。東芝が提案を取り下げようとさせたり、議決権行使をしないように圧力をかけたりしたとの疑念が指摘されていた。

photo 東芝本社が入るビルの近くに掲げられた「TOSHIBA」のマーク=東京都港区

 調査報告書は「東芝は経済産業省といわば一体になり、エフィッシモの株主提案権の行使を妨げようと画策した」と指摘。東芝が経産省側と連携し、改正外為法に基づく権限発動を示唆して「不当な影響を一部株主に与えた」とした。

 さらに車谷暢昭前社長が在任中の昨年5月、物言う株主をめぐる株主総会の対処方針に関し、当時の菅義偉(すが・よしひで)官房長官との朝食会に出席し、説明したことが推認されると記した。 調査に当たった中村隆夫弁護士は10日のオンライン記者会見で、菅氏と車谷氏の面談について「具体的なやり取りは確認できないが、調査の結果、何も説明していなかったとは認定しがたい」と述べた。

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 今年3月の臨時株主総会で、エフィッシモが調査を求めた株主提案が可決したことを受けて実現した。東芝が株主の権利をないがしろにしていた実態が浮き彫りになった。 今回の報告書の目的は総会の運営のあり方を調べることにとどまり、外部弁護士の役目はここでいったん終わる。東芝と物言う株主の対決は、今月25日開催の定時株主総会の場へと移る。会社側が提示した取締役選任議案への賛成率が低下する要因になる可能性がある。

◇ 菅首相は10日、東芝の車谷前社長が在任中、昨年7月の株主総会の対処方針をめぐり、当時官房長官だった首相に説明したと推認されるとする弁護士の調査報告書に関し「全く承知していない。そのようなことはあり得ません」と否定した。官邸で記者団の質問に答えた。 記者団から「記憶にないのか」と再度問われ「今、申し上げた通りです」と語った。 車谷氏は首相への説明を否定したが、報告書は「信用することができない」とした。

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