ニュース
» 2021年07月02日 09時14分 公開

東京都内の路線価8年ぶり下落 浅草・雷門通りは11.9%減

東京国税局は1日、相続税や贈与税の算定基準となる令和3年分の都内の路線価を公表した。都内標準宅地の対前年平均変動率は1.1%マイナスで、8年ぶりの下落となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、歓楽街の飲食を中心とした需要減やインバウンド(訪日外国人客)の激減などが大きく影響したとみられる。最高路線価の下落率トップは、コロナ禍前まで観光客らでにぎわった台東区浅草1丁目の雷門通りで11.9%だった。

[産経新聞]
産経新聞

 東京国税局は1日、相続税や贈与税の算定基準となる令和3年分の都内の路線価を公表した。都内標準宅地の対前年平均変動率は1.1%マイナスで、8年ぶりの下落となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、歓楽街の飲食を中心とした需要減やインバウンド(訪日外国人客)の激減などが大きく影響したとみられる。最高路線価の下落率トップは、コロナ禍前まで観光客らでにぎわった台東区浅草1丁目の雷門通りで11.9%だった。

国税庁の路線価図

 国税局によると、各税務署管内の最高路線価は、上昇が前年より42減の3地点、下落は前年のゼロから37地点となり、横ばいは7地点だった。前年より10%以上下落したのは浅草、神田管内の2地点。京橋、四谷、本郷、東京上野管内の4地点も5%以上下落した。上昇したのは麻布、足立、西新井管内の3地点だが、いずれも上昇率は5%未満にとどまった。

 下落率トップの浅草・雷門通りは、インバウンド需要を反映した前年の上昇率1位(33.9%)から立場が一転した。台東区上野4丁目の中央通りも、外国人客を中心にホテルの需要減が響いて8.0%の下落となった。36年連続で路線価全国トップだった中央区銀座5丁目の文具店「鳩居堂」前の銀座中央通りは、はがき1枚当たりに換算して約63万2千円だが、前年からは7.0%下落した。

上昇率トップは、交通の利便性や商業施設の多さから「住みたい街」としても人気の上がる足立区千住3丁目の北千住駅西口駅前広場通りだが、上昇率は1.9%にとどまった。銀座と並んで高級ファッションブランド店が多い港区北青山3丁目の表参道も上昇を維持したものの、上昇率は0.5%だった。

 多摩地区では、西東京市田無町2丁目の田無駅北口ロータリーが唯一の横ばい。ほかは軒並み下落し、路線価が地区内で16年連続最高だった立川市曙町2丁目の立川駅北口駅前広場前も2.2%下落した。

 不動産情報サービス会社「東京カンテイ」の井出武上席主任研究員は「コロナ禍によるインバウンド減少で飲食や観光に頼った地域は大きく下落したが、オフィス街は賃料も下がっておらず、それほど影響が出ていない。ワクチン接種が進み、ポストコロナを見据えて先行投資を始めた業種もある。観光は回復が遅いかもしれないが、全体的に悪い状態が続くような状況ではない」と分析している。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間

    Digital Business Days

    - PR -