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» 2021年07月08日 07時38分 公開

融資手続きの電子化加速 紙の契約書や収入印紙が不要に 銀行導入

金融機関で融資手続きの契約をインターネット上で行える電子契約サービスの導入が加速している。署名・押印した契約書の対面での受け渡しや郵送の手間だけでなく、紙の契約書で顧客側が支払う必要があった収入印紙代も不要になる。新型コロナウイルスの感染拡大で脱ハンコなどデジタル化を進める政府も、電子契約の導入を後押しする。

[産経新聞]
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 金融機関で融資手続きの契約をインターネット上で行える電子契約サービスの導入が加速している。署名・押印した契約書の対面での受け渡しや郵送の手間だけでなく、紙の契約書で顧客側が支払う必要があった収入印紙代も不要になる。新型コロナウイルスの感染拡大で脱ハンコなどデジタル化を進める政府も、電子契約の導入を後押しする。

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 オリックス銀行は今月から、投資用不動産ローンで電子契約を導入した。8日にも発表する。これまでも貸与した専用タブレット端末を使いウェブ面談や本人確認、契約内容の説明などは実施していたが、今回、顧客が専用システムにログインして電子署名を行うことで、契約をオンラインで完結できる。

 同社担当者は「コロナ禍で移動や、人の接触を避けたいと考える人は増えており、非対面のニーズは高まっている」と指摘。今後は契約案件の7割程度がオンライン化されると見込む。紙の契約書を印鑑証明書と目視で照合する作業などが不要になり、契約書の点検業務時間が1件当たり約20分短縮される効果もあるという。

 こうした電子契約は他行でも導入が進む。ソニー銀行は令和元年6月に住宅ローンや投資用マンションローンで開始。静岡銀行でも今年3月から住宅ローンで電子契約サービスを導入したほか、4月からは個人事業主ら向けの事業性融資にも拡大した。

 一方、政府も金融機関の電子契約を後押しする。金融庁は6月、監督指針から契約書への署名、押印を行員と契約者が対面で行うことを原則とした表現を削除した。従来も電子契約は法令上可能だったが、指針の改正で見解を明確にする。

 電子契約システムを提供するセイコーソリューションズによると、締結された契約書にタイムスタンプを付与し、改竄(かいざん)を防ぐ仕組みになっている。平成30年以降、オリックス銀行やイオン銀行など数十の金融機関でシステムを導入しており、担当者は「金融庁の見解が示されたことで、電子化の動きはさらに広がる」と期待する。(高久清史)

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