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» 2021年07月25日 06時00分 公開

誰にも止められない「用地開発」のジレンマ 高い土地を買い続けて膨らむバブルバブルは膨らみ続け(1/2 ページ)

マンション価格が上昇している。業界で働いている人たちは、この事態をどのように感じているのだろうか。

[ZAKZAK]
ZAKZAK

 私はもう35年ほどマンション業界の周辺で生きている。この間、大まかに2回のバブルの生成と崩壊を眺めた。そして今、3回目のバブルが膨らみ続けている。これもいつか弾けるだろう。過去2回の崩壊を目の当たりにした者として、いつかその時がやってくることを疑ったりはしない。同年代の業界人も、そのことは分かっている。いつか必ず狂騒は終わるのだ。

 しかし、業界の真っただ中にいる人々は、分かっていても、バブルに合わせて踊り続けるしか選択肢はない。

photo 一般的なサラリーマンの年収では手が届かなくなってきている(写真と本文は関係ありません)

 典型は、デベロッパーでマンション用地の仕入れに携わる者たちだろう。業界では「仕入れ」「用地開発」という呼ばれ方をしている。

 彼らはマンションを開発できそうな土地を購入することが業務だ。だが、今は「こんなに高くては買えないよ」というような土地しか出てこない。そんな状況が7年程度、続いてきた。だったら、その間、彼らは土地を買わなかったのかと言うと、そうではない。ノルマがあり、みなサラリーマンなのだ。

 サラリーマンは目標を達成しなければ組織から弾かれ、出世競争から脱落する。そこで彼らは「これを買うしかありません」と言って稟議(りんぎ)書を上げる。決済する経営陣もサラリーマンだ。その高く買った土地に建てたマンションが売れなくても、自社の経営が傾くなんてことにはならないことは、容易に予測できる。仮にそうなっても、彼らが退職金をもらって退任した後だから重く考えない。

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