金融機関のデジタル活用〜デジタル活用のヒントを探る〜
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» 2021年08月31日 11時23分 公開

500億円市場 急拡大する「クラファン」の光と影(2/2 ページ)

[産経新聞]
産経新聞
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「詐欺まがいのことを…」

 資金調達の新たな手段として普及してきたCFだが、トラブルもある。

 「詐欺まがいのことをされた。もうCFはやらない」。昨年5月に購入型CFで支援金を払った横浜市の女性(38)はこう漏らす。

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支援したのは、仲介サイトで見つけた「アイスシルク(絹)生地の冷感マスクをコロナ禍で緊急生産する」というプロジェクト。2万1千円の支援金の見返りに絹製のマスクが提供されるはずだった。だが、女性の元に届いたのは、絹製ではなくポリエステルなどを原料とする化学繊維製のマスクだった。

 女性は企画の内容を勘違いしたのかと思い、サイトを改めて確認すると、紹介文に記載されていた「絹」という表記はいつの間にか消えていた。サイトには他の支援者からの苦情が多数寄せられており、女性もメールで返金を要求。当初は返信はなかったが、「消費者支援機構に相談する」と粘り強く連絡を続け、出資金は幸いにも返金された。女性は「マスクは中国製の輸入品で、プロジェクトの紹介文も内容が変えられていた。CFへの信用はなくなった」と憤った。

審査体制の強化を

 昨年、国民生活センターに寄せられたCFに関する相談は200件以上。「お礼の商品が届かない」「企画者からの返信が来ない」といった相談が目立つ。

 相次ぐトラブルに、運営各社も対策の強化を図っている。「キャンプファイヤー」は平成29年、商品が届かなかった際に支援金の8割を上限に支援者に補償する仕組みを導入。「レディーフォー」もプロジェクトの実現可能性や法令違反の有無についてチェックしている。

 日本クラウドファンディング協会の深野竜矢事務局長は「企画者の見立てが甘くてトラブルになっているケースもある。支援者が安心してCFを利用できるように、仲介サイトの運営会社には審査体制の強化や審査項目の充実を図ってもらいたい」と話した。(宇山友明)

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