ニュース
» 2021年12月10日 08時38分 公開

富岡製糸場の煙突、保存修理工事をクラウドファンディングで

築造から80年以上が経過している群馬県富岡市の富岡製糸場の煙突を維持継承するため、市は保存修理費をクラウドファンディングで調達する取り組みを始めた。新型コロナウイルス感染症の影響で見学料収入が激減する中での苦肉の策で、榎本義法市長は「心から皆さんの温かいご支援をお願いしたい」と訴えている。

[産経新聞]
産経新聞

 築造から80年以上が経過している群馬県富岡市の富岡製糸場の煙突を維持継承するため、市は保存修理費をクラウドファンディングで調達する取り組みを始めた。新型コロナウイルス感染症の影響で見学料収入が激減する中での苦肉の策で、榎本義法市長は「心から皆さんの温かいご支援をお願いしたい」と訴えている。

photo 築80年を超えて劣化が目立つ富岡製糸場の煙突(富岡市提供)

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に指定されている富岡製糸場は、敷地全体が国の史跡に指定されている。敷地内には文化財建造物が数多く保存され、そのひとつである煙突は製糸工場には欠かせないシンボル的存在だ。

 現在の煙突は昭和14年に築造された4代目で、高さ37.5メートル、直径2.5メートル。鉄筋コンクリート製だが、コンクリート部分のヒビや鉄骨のサビなど経年劣化が目立っている。先端部は炭素繊維のシートで覆うなどの対応もしているが、「大規模な地震でもあれば倒壊の恐れもある状態」(製糸場課)という。

 文化財の保存修理費の主な財源としては、製糸場の見学者収入が充てられることになっている。だが、ピーク時には130万人を数えた見学者がコロナ禍で昨年度は17万7千人まで激減。今年度見込みも25万人にとどまっている。

 このため同市では、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」がふるさと納税制度を活用して行うガバメントクラウドファンディングでの資金調達を決めた。

 目標金額は、保存修理費のうち同市が負担する25%に相当する8千万円。寄付の募集期間は来年3月18日までで、1口1万円から。10万円以上寄付した希望者には設置予定の寄付者銘板に名前を掲示する。寄付者全員に「富岡製糸場−継承される革新の歴史」を1冊贈呈する。

 事業費が確保できしだい地下遺構の調査から始め、令和5年度から保存修理工事に着手する見通し。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間

    Digital Business & SaaS Days

    - PR -