NTT「終了」意向の電報サービス 利用はどうなっているの？

[産経新聞]

　NTTの島田明社長が7日、電報サービスを今後、終了させるとの意向を明らかにした。電報を巡っては、インターネットなどの発達で近年は利用通数が激減。すでに関連サービスは終了するなど、今後の在り方が検討されていた。

NTTのロゴマーク

　電報制度を所管する総務省の資料によると、電報の利用通数はピークだった昭和38年の約9500万通から令和4年には約380万通まで減少。スマートフォンやインターネットの発達により、主な用途は、死亡や危篤、災害などを知らせる「緊急連絡」から、結婚式や葬儀の式場などにメッセージを届ける「慶弔利用」にシフトしていた。

　最近は事業を相次いで縮小。昨年1月には、当日の配達受付時間も、従来の「午後7時まで」から「午後2時まで」に短縮したほか、併せて、通常の電報より安価に緊急事態を伝えられる定型文の電報サービスも終えていた。これは、53種類の定型文に任意の文字を加え、20字以内に収まれば1通374円（税込み）で送ることができる仕組みだったが、平成12年に約2万6000通あった利用が、令和2年には110通まで減っていた。