パナソニックホールディングスで照明事業を担うパナソニックエレクトリックワークス社は1日、令和9年9月末までにすべての蛍光灯の生産を終了すると発表した。蛍光灯に代わり省電力で長持ちするLED照明の生産に注力し、主力の新潟工場(新潟県燕市)の生産能力を約3割拡大させる。政府は12年までにすべての照明をLEDに切り替える目標を定めており、照明業界は大きな転換期を迎えている。
同社の蛍光灯は昭和25年ごろに製造、販売を開始。高度経済成長期とともに急速に普及し、最盛期には年間1億本以上を生産した。生産停止は令和5年の国際会議で水銀が含まれる蛍光灯の製造や輸出入の禁止が決定したことを受けた対応で、国内シェアの約6割を占める蛍光灯事業からLED照明の増産にかじを切る。
東京都内で開いた説明会でライティング事業部の島岡国康事業部長は「LEDの普及に向け照明器具自体の取り換えがなかなか浸透していなかったが、施工負担の軽減につながる交換しやすい商品を発信していく」と強調した。蛍光灯をLEDに置き換える場合、電気工事の有資格者による工事が必要となることから、同社は専用サイトを立ち上げ、注意喚起や情報発信を強化する。
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