「行きたくなる工事現場」 リニア駅周辺で始まるエンタメ拠点(1/3 ページ)

» 2024年11月30日 09時11分 公開
[産経新聞]
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 リニア中央新幹線・神奈川県駅(仮称、相模原市)の工事現場で11月、「さがみはらリニアフェスタ」と題したイベントが行われた。地下約30メートルまで掘り下げられた大きな空間がコンサート会場となり、一般市民が足を踏み入れて鑑賞するなどした。リニア開業が令和16年以降に延期される中、県などは「エンターテインメントの拠点」にすることで駅周辺の活性化にもつなげていきたい考えだ。

地下約30メートルに響く歌声

 組み上げられた鉄骨が並ぶ巨大な地下工事現場で9日に行われた同フェスタ。地下約30メートルの場所に作られた特設ステージでは、「かながわ観光親善大使」でもある歌手の河村隆一さんが歌声を響かせた。周囲の壁で絶妙に反響し、観衆を魅了。イベントを計画した黒岩祐治知事も「河村さんから『音響もよく歌いやすかった』と言ってもらった。(工事現場を)エンターテインメントの拠点にできないかと考え、その第一歩を踏み出すことができた」と満足そうに話した。

photo 一般公開されたリニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)の工事現場で、トンネル部に投影されたプロジェクションマッピング=相模原市(鴨志田拓海撮影)

 高さ約16メートルの地下トンネル部分では、実際にリニアが走るイメージ映像などを映し出すプロジェクションマッピングも行われ、訪れた約3000人の市民を楽しませた。同フェスタは10日まで2日間行われた。

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