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“賃金デフレ”ひどくする消費税増税…経済無策でこれ以上若者たちの足を引っ張るな

 東京五輪では日本の若い力の活躍でメダルラッシュ、新型コロナウイルス感染拡大の重苦しい空気を吹き飛ばす。そこで政策当局には若者に代わってもの申したい。経済無策で日本を明るくする若者たちの足をこれ以上引っ張るな、である。

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 東京五輪では日本の若い力の活躍でメダルラッシュ、新型コロナウイルス感染拡大の重苦しい空気を吹き飛ばす。そこで政策当局には若者に代わってもの申したい。経済無策で日本を明るくする若者たちの足をこれ以上引っ張るな、である。

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 五輪をテレビ観戦しながら、なぜ体験したことも、知識もないスポーツに惹(ひ)きつけられるのか、それは私たちが生きる世界の縮図なのだと考える。自由市場経済では、万人が平等に働く場やビジネスに参加する権利を持ち、公正なルールのもとで切磋琢磨(せっさたくま)する。22歳の堀米雄斗選手や、13歳の西矢椛選手が制したスケートボードのように失敗しても次の機会で挽回のチャンスが与えられる。

 だが、社会に目を転じると、今の若者や働き盛りの世代は総じて恐るべきハンデを負っている。自身の才覚や努力以前に、所得を増やせる環境が貧弱になっている。

 物価は悪しき政治によって押し上げられ、賃金は下げられる。希望する仕事につける機会が小さくなる。そんな経済では、就職してがんばって働いて伴侶を得て家庭を築き、マイホームを建てて、子育てに励むという、ごく当たり前の人生の方程式が日本の若者全体に行き渡らない。

 そんな現実を投影するのが本グラフである。20歳代後半から40歳代前半までの年齢層ごとの平均月給を2008年、18年、20年と推移を追った。18年は10年前の08年に比べて、25〜29歳で9900円、30〜34歳で4500円増えたが、35〜39歳は8300円減、40〜44歳が実に1万9000円と激減した。08年9月にはリーマン・ショックがあり、同年平均値がかなり下がったのだから10年後にそれを上回るのは当然なのに、30歳代半ば以降の働き盛り、子育てピークの世代の給与所得が下がっている。この現状をみると、結婚適齢期の世代が先行きを不安視して、子作りに慎重になるのは無理もない。

 コロナ・パンデミックの20年になると、コロナ前の18年に比べ、軒並み給与が下がった。ちなみに08年に比べると、35〜39歳が1万3800円減、40〜44歳が2万4900円も減っている。

 そんな具合では、堀米選手や西矢選手のような若年層を今後輩出できるかどうか不安になってくる。

 賃金デフレをひどくしているのが消費税増税である。消費税率は14年4月に5%から8%、19年10月に10%(食料品などは8%で据え置き)へと引き上げられたが、軽減税率品目以外は増税幅5%というトンデモ大増税であり、20年の消費者物価は13年に比べて5.4%上昇した。まさに消費税増税という悪政が物価上昇を引き起こした。

 ところがこの間の月給増減率は25〜29歳が3.6%増、30〜34歳が2.3%増、35〜39歳が1.4%増とモノ・サービスの値上がりに追いつかない。40〜44歳になると0.8%減で、消費税率がズシンと重く家計を直撃する。菅義偉政権が五輪後に真っ先になすべきは消費税大型減税なのだ。 (産経新聞特別記者・田村秀男)

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