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復活のロータリー 「ROTARY-EV」で、マツダは何をつくったのか池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/6 ページ)

今回登場した「MX-30 ROTARY-EV e-SKYACTIV R-EV」 を端的に説明すれば、メカニズム的には2021年に発売された「MX-30 EV MODEL」のモーター/発電機と同軸に、発電専用ワンローターロータリーエンジンを追加したものだ。

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 さて、おそらく金曜日からあちこちでマツダの新しいロータリーエンジンの記事が出ているだろうと思う。新たに登場した8C型ロータリーは、かつての13B型と何が違うのかがかなりこってり目に解説されているはずだ。

 まあ、筆者も同様に取材してきたので、結局はそこも書くのだけれど、その前にマツダは一体何を考えて、何をつくろうとしたのかの話から始めないといけない。ということで、またもや長いマツダの話が始まる。


ロータリーエンジンを搭載した「MX-30 ROTARY-EV e-SKYACTIV R-EV」(筆者撮影)

 今回登場した「MX-30 ROTARY-EV e-SKYACTIV R-EV(以下、R-EV)」 を端的に説明すれば、メカニズム的には2021年に発売された「MX-30 EV MODEL(以下、EVモデル)」のモーター/発電機と同軸に、発電専用ワンローターロータリーエンジンを追加したものだ。

 発電専用エンジンを搭載して電欠のリスクをなくしたことと引き換えに、EVモデルに搭載されていた35.5kWhのバッテリー容量を、約半分の17.8kWhに落としたというのが機械的に見た成り立ちだ。バッテリーを減らせば価格も下がるし、重量も軽くなる。まあ現実的にはエンジンなどのシステム搭載で130キロほど重くなっているそうだが、だったらなおのこと、バッテリーを減らさないと酷いことになる。そして、なにより中長期で供給難が予見されているバッテリーを抑制的に使うことができ、マクロで見ればより多くのモビリティを電動化することが可能になる。

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