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「富士山ローソン」目隠し黒幕騒動はこれで幕引き? 「再設置せず」のその後(1/4 ページ)
山梨県富士河口湖町でコンビニの上に富士山がのったような写真が撮れるスポット「富士山ローソン」。訪日客が殺到した上にマナー違反も目立ち、オーバーツーリズムの象徴とされた。黒い目隠し幕を設置する異例の対策をとったが……。
山梨県富士河口湖町でコンビニの上に富士山がのったような写真が撮れるスポット「富士山ローソン」。訪日客(インバウンド)が殺到した上にマナー違反も目立ち、オーバーツーリズム(観光公害)の象徴とされた。町は黒い目隠し幕を設置する異例の対策をとったが、海外メディアも含め大きく報道され、幕設置の賛否が問われた。台風対策で8月に幕を外した後は、客数やマナー違反の減少を踏まえ、再設置しない判断を下した。世界的に注目された「目隠し黒幕騒動」は、これで幕引きとなるのか。
“黒幕町長”と呼ばれ
「スイスでの姉妹都市交流の際も現地で幕が話題になり、国内では“黒幕町長”と呼ばれることもあった」
富士河口湖町の渡辺英之町長は目隠し幕設置の反響の大きさを自虐的に話す。
「ローソン河口湖駅前店」は2年半ほど前から「富士山ローソン」として交流サイト(SNS)で情報が広まり、新型コロナ禍明けの昨年から撮影客が急増した。特に道路を挟んだ向かいの歯科医院前からのアングルに人気が集まり、狭い歩道に人が殺到するだけでなく、喫煙やごみのポイ捨て、歯科医院の駐車場への無断駐車、私有地への入り込みなど、観光客によるマナー違反が相次いだ。自動車の間を縫って横断歩道でない場所を横断するなどの危険行為も問題となった。
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