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リサイクル店だった「トライアル」が、西友を飲み込んだ本当の理由(2/3 ページ)

九州を地盤にディスカウントストア「トライアル」を展開するトライアルホールディングスが7月、関東を中心に出店する総合スーパー「西友」を買収した。

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産経新聞

ウォルマート参考に

 トライアルGOは、顔認証による決済や、時間に応じてレジで自動値下げするシステムなどを導入し、九州では“スマートストア”として浸透している。同社はこうしたデジタル技術の活用を強みとし、運営コストを削減することで低価格での商品提供を可能にしている。その技術はスーパー参入以前、事業形態を模索する中で培ったものだ。

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トライアル店内で導入している決済機能を搭載したタブレット端末付きのカート。レジの待ち時間を短縮する=福岡県須恵町(一居真由子撮影)

 創業は昭和49年。当時の社名は「あさひ屋」で、スーパーでもIT企業でもなく、リサイクルショップだった。家電を修理して販売する一方、59年には「挑戦する仲間たち」の意味を込め、社名を「トライアルカンパニー」に変更。小売店向け情報管理システムの開発や、家電量販店にも参入した。電機メーカーから「コンピューターの時代が到来する」と聞き、ソフトウエア会社も設立した。広報担当者は「今ほど売り上げがない中で、長く事業の模索を続けていた」と説明する。

 ディスカウントストアへの参入は創業から18年後の平成4年。IT技術を活用した店舗運営を行う米国の人気大型スーパー「ウォルマート」を参考に、日本の小売業を変えたいと考えた。出店の加速を目指す時期とダイエーなど大手総合スーパーが撤退する時期が重なり、機を逃さず、撤退した後の「居抜き物件」に可能な限り出店した。

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