ライト兄弟が初飛行を成功する以前の1884年、若干24歳で小さな時計工房を開設したレオン・ブライトリングは、ストップウォッチ付きの時計を、計器として大空に挑む人たちのために作ろうと考えていた。彼の息子であるガストン・ブライトリングが1915年世界初の腕時計クロノグラフ「30分タイマー」を誕生させ、父親の長年の夢を実現させる。さらに1934には、孫のウィリー・ブライトリングがクロノグラフのリセットボタン機構を開発。親子3代にわたって、現在のクロノグラフの発展に貢献し「クロノグラフ=ブライトリング」という印象を世界に植え付けた。 |
機械式クロノグラフの代名詞CHRONOMAT EVOLUTION(以下、クロノマット エボリューション)は、ブライトリングのロングセラーモデル。ケースは存在感を主張をするがバランスがよく、ブライトリングを代表する腕時計といえる。クォーツですら付加価値が求められた1984年、同社は“賭け”ではあったが、機械式のクロノマットの新作を投入した。一般的にクォーツ時計は、機械式の約60倍もの正確さがあるといわれているが、機械式は時計職人のこだわりや、持つ人の使い方で精度を高めていくことができるものだという信念があった。 |
ブライトリング・ジャパン http://www.breitling.co.jp/ |
取材・文/+D Style編集部
イメージ・機能カット撮影/香野寛
取材協力/ブライトリング・ジャパン