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最新シネマ特集〜ユア・マイ・サンシャイン〜

変わらない愛とは何かを知りたくなった

泣く、ということは体に良いという記事が増えている気がする。近所のレンタルビデオショップでも、「泣くための映画」のコーナーができていた。泣くために映画を見に行くというのは、泣けなかったらストレスが逆にたまってしまうような気もしないでもないのだが・…。

この映画は、たとえ泣けなくとも、心に残るものになるのではないかと思う。

出会いはとある農村。自分自身の牧場を持つことを夢見るソクチュンは、近所のコーヒーショップに勤めるウナにひと目惚れする。一途にウナを求めるソクチュンに次第にウナも心を開き、「ウナさんを世界でいちばん幸せにしてあげます」というプロポーズの言葉を受け入れる。
しかし、幸せは長く続かない。過去を捨てて逃げてきたウナの前夫が現れ、彼女を苦しめる。家を出たウナは、自分がHIVキャリアであることを知らず、借金返済のために身体を売ったとして逮捕されたのだ。厳しい世間の目がありながらも、変わらずウナを愛していると率直に語るソクチュン。どこまでも一途にウナを愛するソクチュンの姿は、逆にウナは頑なに遠ざけようとするが…。

本作は、ある裁判を報じる新聞記事に監督が興味を持ったことから映画化へと走り出した。監督がこの作品の出演をウナ役のチョン・ドヨンにオファーした際、非常に勇気のいる難役にOKをもらえたのは6ヶ月も後だったという。彼女を最後に決意させたのは、2枚の写真だった。夫ソクチュンのモデルになった男性の健康そうな写真と、妻に去られたあと一気に老け込んで白髪頭になってしまった写真。同一人物だと思えないほどに男の姿に「彼をここまで変えさせた愛とはどんなものか知りたくなった」彼女に出演を決意させた。

一人の人を愛し続けること。
正直に自分の心を伝えること。
あなたはどう感じますか?

ユア・マイ・サンシャイン

韓国/2005年/122分
主演:チョン・ドヨン、ファン・ジョンミン
監督:パク・チンピョ
11月3日(祝・金)日比谷シャンテシネ、渋谷Q-AXシネマ他全国ロードショー!
http://www.sunshine-movie.jp/

筆者プロフィール
北本祐子
+Dstyle編集担当。
雑誌編集畑から異動によりインターネットの世界にデビュー。
映画は本数よりも、好きな作品を何度も見る派。それでも、年間鑑賞作品数はDVDを入れると200本ぐらい。3度の飯もお酒も好きだけど、甘いものがもっと好き。会社の近くのパティスリー・サダハル・アオキのスイーツを食べ尽くすのが目下の目標。




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