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スマホならではの“便利で遊べる機能”が素晴らしい――「GALAXY Note II SC-02E」荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)

» 2012年12月07日 23時04分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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撮ったあとのユニークな機能がGALAXY Noteらしさ

 長々と撮影機能の話をしてきたけれども、実は、撮影よりユニークなのが再生機能だったりするのだ。写真の再生には「ギャラリー」アプリを使うのだが、これが面白い。まずサムネイル表示。普通のフォルダ別の表示に加えて、サムネイルが時系列で3D状に並んだり、らせん状に並んだりという表示が可能。

photophotophoto フォルダ別に表示してくれるグリッド表示。これが普通だ。鉛筆アイコンは「手書きメモ付」を表している(写真=左)。らせん状にサムネイルが並ぶスパイラル表示(写真=中)。3D的に並ぶタイムライン表示(写真=右)

 そこから自由にスクロールさせて見たい写真をタップする。そして、メニューキーをタップすると写真に対してさまざまな処理を施せるのだが、注目したいのは「撮った写真の活用」を考えてること。

 面白いのが「写真メモを追加」機能。これを実行すると、写真がくるっと反転して(プリントの裏側にメモをするというギミック)、そこに落書き、つまり手書きメモを入れられるのである。指でさっと書いてもいいし、ペンを使って細かくメモを入れてもいい。

 実は今回、この機能が重宝した。作例を撮った後で「どんな設定にしてその写真を撮ったか」をメモしておけば、あとで忘れることがないのだ。普段は撮ったシチュエーションを書いたり、感想を入れたり、被写体についてメモしたりと、使い方は無限。こういうアイデアはとてもいい。

photophoto 紅葉の写真に「コントラスト機能をオンにして、ホワイトバランスを太陽光に固定して撮った」とメモ(写真=左)。手書きメモを入れた写真を表示すると、右上にアイコンが付く(写真=右)
photo こんな風に写真に手書きメモを入れる。ペンを出すのが面倒なときは指でささっと描いてもいい。
photo 写真につけられるタグ。自動的に付けられる

 メモをつけた写真は角が折れてアイコンが付くのですぐ分かる。ほかにも撮った写真に「気象情報タグ」(天気ですな)を追加することもできるし、地名表示もできるし(ただし、「二丁目で」とか「日本で」なんてハンパなことしてくれたけど)、顔を検出すると枠が出て「誰」の写真なのかを登録できる。名前を入れるとアドレス帳とのリンクもしてくれる。

 面白いのが「経路を取得」機能。GPSタグをつけた写真だと、その写真を撮った場所が分かる。写真のサブメニューから「経路を取得」を選ぶと、現在地からその写真を撮った場所へ行くための経路を探してくれるのだ。Google マップに飛ぶだけなんだけど、写真に位置情報が付く→撮った場所が写真から分かる→じゃあそこへすぐ行けるようにしちゃえ、という発想が自由で素晴らしい。


photophoto 「経路を取得」をタップすると、Googleの経路・乗換機能に。この画面だと分かりにくいけど、実際には「現在地」から「写真の場所」への経路を検索してる

 ここで経路を選ぶと、マップが立ち上がるわけだ。まあ自分で撮った写真はどこで撮ったかが分かれば行き方もすぐ思いつくから、誰かにもらった写真や旅行先で見つけた写真なんかで使うといいのかも。ひとつひとつの実用性はともかくとして、写真にさまざまな情報を付加し、それがいろんなアプリとつながることで、写真の楽しみ方が広がっていく――というスマホならではの発想が大事なのだ。

 写真を使って遊ぶオリジナルアプリ「ペーパーアーティスト」も紹介しておこう。写真を加工するフィルター系のアプリなんだけど、ちょいと一工夫あって面白いのだ。基本は「Paper」という名が示すように、素材感を出すテクスチャを追加するフィルター。キャンバス地や画用紙、布、ドットなどのテクスチャーが追加されて写真が絵画のように加工される。

 GALAXY Noteらしいのは、ペンを併用すること。ペンで描いたところだけ別のエフェクトがかかる。フィルターをかけただけだと全体がモノクロになるのだが、ペンでなぞった箇所だけはカラーになるとか。ブラシのサイズも変更できるし消しゴムでやり直せるのもいい。指でなぞってもいいけどディテールまでちゃんと凝りたいならペンを使うべし。

photophoto 油絵調を選び、手前の猫だけペンを使ってカラーにしてみた(写真=左)。クッキー調を選び、背景にだけペンを当てて紺色に。麻布に描いた感じに。さらに鉛筆ツールで文字を入れてみた。フレームをいれることもできる(写真=右)
photophoto あぶり出しを選び、中央の大きな招き猫だけペンで浮き上がらせているの図(写真=左)。招き猫部分をカラーにし、フレームを付けてみた完成写真(写真=右)

 フィルタ自身もユニークでアートっぽくなって面白いのだが、それとペンを組み合わせて2種類のパターンを作れるのがいい。ペンを生かしてると同時に、あふれるサードパーティ製画像フィルターアプリとは違った、オリジナリティのあるアプリになってるのが素晴らしい点だ。

スマホならではのアプローチに好感

 GALAXY Noteは画質も悪くないし、5.5インチのデカい画面で写真を撮るという感覚も面白かったけど、特にカメラ周辺の機能がいい。写真に手書きメモを付けられるとか、ペンで写真を加工して遊べるとか、Wi-Fi Directをカメラ機能に応用するとか。カメラ機能では連写系がよかったですな。ベストショットも長押し連写もいいし、スローモーション動画も面白い。紹介し損ねたけど、デジタルエフェクト機能も付いてる。

 コンデジに真正面から勝負を挑むんじゃなくて、ある程度の画質までたどり着いたら、あとはスマホならではのアプローチで挑むべきなのだ。

 ただ、前モデル(GALAXY Note SC-05D)より画面がでかくなり、ベゼル部分が小さくなったことで、指が画面の端を触っちゃって思わぬところにピントが合ったり、気づかないうちに静止画と動画が切り替わっていたり、ボディが大きい分、ちゃんと持とうとして左手の指がレンズにかかっちゃったり……気になったのはそのへんかな。これは画面がでかくなった分、しょうがないところでもあるんだけどね。

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