第57回 野球とピントとタイミングの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)
スポーツの秋。子供がプレイする本格的なスポーツの代表はやはり野球とサッカー。今回はとても身近な、小学生の野球を撮ってみよう。
バッターを撮ろう
野球を撮るときのピント、タイミングに続くポイントは「大容量のメディアを持って行き、バッテリーはフル充電で行く」こと。大容量メディア(1Gバイトや2Gバイト!)を持ってないなら、画質をFINEからNORMALに落としたり、画像サイズをワンランク落とすなどして撮影枚数をかせぎたい。
なぜなら、スポーツ写真は成功より失敗の方がはるかに多いからだ。位置がずれたりピントがずれたりタイミングがずれたりは日常茶飯事。特に打った瞬間を撮ろうなんて思ったら大変。バッターがいつ打つかは分からないし、打ったと思っても空振りかもしれないから、どうしても無駄なカットが増えちゃうのだ。
では撮ってみよう。コツはピッチャーの時と同じ。ただ、いくつか気をつけるべきことがある。
こんな風に撮れればOK、って感じだけど、2点だけいまひとつなのだ。ひとつは頭の上に無駄な空間が大きくあること。ふたつめはバッターが画面に中心にきちゃってること。ボールは右から来て右に飛んでいく(もし打ったら……だけど)わけで、右側にスペースを広めに空けておくとボールの写る確率も高くなるのだ。キャッチャーも一緒に撮りたい、ってときは別だけど。
左右の位置はピッチャーの時の要領でうまくいくが、難しいのは上下。
このように構えてバットを立てた位置でカメラを合わせちゃうと、実際に打つとき、頭の上に無駄な空間ができちゃうのだ。前に踏み込んで打つから、頭の位置が少し下がるわけ。
3倍ズームくらいであまり近寄れないというときは全体の雰囲気を生かした構図もいいが、望遠でもっと大きく撮りたいなら、がんばってもっとズーミング。
このくらいで狙っちゃっていい。そうすれば、このようにちょうどいい位置で撮れる。
バットを立てて構えた写真をかっこよく撮りたいときは、カメラを縦位置にしてそれだけを狙ってみよう。
実は投げる瞬間より打つ瞬間を撮る方が圧倒的に難しい。ピッチャーは同じリズムで何十球も投げてくれるけど、バッターはひとつの打席で何度も振らないし、バットのスイングは速いし、どの高さの球をいつ打つか分からないからだ。
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