第74回 建物と傾きと日差しの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)
観光に行ったとき、あるいは街をふらふら散歩してるとき、ちょっとカッコいい、あるいは珍しい、気に入った建物があったら撮ってみたくなるはず。そんなわけで今回は建物を撮る話。
まっすぐに撮ろう
建物って実は結構難しい。近づくと全体を撮れないし、遠ざかるとほかの建物や電線が邪魔になるし、まっすぐに撮ったつもりが斜めになっちゃったりする。たいていの建物は地面に対して垂直や水平のまっすぐな線が含まれているので、ちょっとでも傾くとすごく目立つのだ。
例えばこれ。
当人はまっすぐ撮ったつもりだったのだが、右にちょっと傾いてしまった(左)。ちょっとだけど結構気になる。すぐ気づいたんなら撮り直せばOKだが、そうはいかないこともある。
そこで、フォトレタッチソフトで傾きを補正してみた(右)。
これでまっすぐ。これは極端に傾いていた例だけど、パソコンの画面で見ると、ウインドウ枠やディスプレイの枠のように「垂直・水平の基準」が画面中にあるので、どうしても微妙な傾きが気になっちゃうのだ。もし液晶ディスプレイにグリッド線を表示できるタイプのデジカメを使っているなら、それをオンにして撮るといい。
建物の一部を正面から撮るときなんか、0.1度のズレさえ気になるモノ。
これも、ほんのちょっと右に傾いていたので(左)修整した(右)。微妙なんだけど、建物だからこそ気になるのだ。
建物の並びを斜めから撮るときも、またやっかい。
微妙に角度の違う写真を3枚用意してみた。こういうシーンだと、水平の基準が分かりにくい。平衡感覚に優れた人なら本能的にまっすぐ撮れるかも知れないけど、そうじゃないとつい傾いちゃうもの。
遠近感があるので、どこかを垂直に合わせると、ほかが斜めになる。
何を基準にするといいか。困ったときは中央付近にある縦線が垂直になるようにするのがいい。この場合、黄色い建物と白い建物の境目からちょっと右辺りが該当する。そうすると不自然にならないはずだ(真ん中の写真がそう)。
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