第76回 マクロとミクロの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)
どのデジカメにも「マクロ機能」ってある。要するに、近いところのものを撮る機能。料理や小物、小さいものをでかく撮りたいときにいいのだが、じゃあどのくらいデカく撮れるのか。普段は見られない世界が垣間見えるのである。
お散歩しながらマクロ撮影
屋外でマクロ撮影をするときは被写体ブレにも注意しよう。
特に花を撮るときは風に注意。等倍で拡大してみるとちょっとしたブレも写っているもの。普段はそのくらい気にしなくていいけど(等倍で見る事なんてそうはないし、拡大してみるとどうしても細部のアラが見えちゃうし)、今回はアップでディテールを楽しもうという趣向だからブレててはまずい。
もうひとつはピント。
前述したようにマクロ撮影はピントがすごくシビアになる。花のように立体的なものを撮るときは、ちょっとしたことでピントがおしべにあったりめしべにあったり花びらに合ったりしちゃう。
コンパクトデジカメだと撮影時に細かいピントまで分からないから、ちょっとずつアングルや距離を変えながら何枚も撮っておくといい。
ほぼ同じ写真だが、よーく見るとピントの位置が微妙に違うのが分かると思う。マクロ撮影時は、撮影後に拡大再生してピントがどこにきているかをチェックするクセをつけるといい。
これは、ピントを合わせてから撮るまでの間に、風が吹いてほんの数ミリ距離がずれたかで、ボケちゃった例。カメラが動いてしまったのかも。こういうシビアな距離の撮影をするときは要注意だ。
なお、これも元画像から中央部のアップを切り出してみよう。
お次はこれ。
超おなじみのメジャーな花だ。花びらの先なんてここまで細かく見ることはないから分かりづらい。
じつは朝顔のつぼみである。
次は動物。
野良猫の目に合わせて撮ってみた。
が、よく見ると失敗。目ではなくまぶたの毛にピントが合ってしまったのだ。マクロ撮影時のピントのシビアさがよく分かると思う。目が少し引っ込んでるからそっちにピントがいかなかったのである。
では目にピントが合った写真をどうぞ。
これは動物園で撮ったチョウゲンボウ。立派なハヤブサ科の猛禽類である。
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