第110回 初詣と暗さの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)
年末年始といえば初詣。ということで今回は初詣の撮影の話。暗い場所では三脚がないと、と思うだろうが、明かりがあれば手持ちでもなんとかなるのだ。
都市部の2年参りはこんなである(東京都世田谷区)。
ちなみに、昼間の「沼名前神社」はこんな感じ。
夜を撮るには明るいレンズ
ではレンズをズームレンズから「50mm F1.4」に付け換えて雰囲気のある写真を撮ってみる。F1.4という明るいレンズなら多少暗くても撮れるし、背景も大きくボケるので夜のスナップにはとてもいい。
階段にそって並ぶ提灯である。
中でロウソクが光っている提灯にピントを合わせて手持ちで撮影。ISO400で1/30秒くらい。暗闇にぼうっと光る感じがいい。
さらに感度を上げて下から境内を撮ってみた。
階段を下りると明かりもごくわずかになり、晴れた夜空がよく見えるではないか。東京ではあり得ないくらい星がきれいに見える。これだけ明るければ、普通のカメラでも十分星は撮れるのである。
ミニ三脚をカメラに装着して、カメラを上に向けて地面にセットし(ファインダーはのぞけないので、方向は勘で)、鳥居を少しいれてオリオン座を狙ってみた。
ISO200でシャッタースピードは3秒にセットした。鳥居の向こうにオリオン座がきれいに見える。合成でもなんでもなく、普通にこういう写真が撮れるのである。
こちらは夜空だけを50mmF1.4のレンズで撮影。無数の星が写っている。東京ではあり得ないくらい星がよく見える。灯りが少なくて空気がきれいな地方ならではだ。
オリオン座は誰もが知ってる冬の星座で南の空に現れる。中央に3つ星が並んでいるのですぐ分かる。左上にある赤くて大きな星がベテルギウスで一等星。3つ並んだ星の下あたりに「オリオン大星雲」があるのだが、それもちゃんと写っているのが分かる。ファインダーをのぞかないで勘で撮ったので右下のリゲルが欠けてしまったが、ご容赦を。
初詣とはちょっと話がずれたけれども、街の灯りがほとんどなくて晴れていたら、普通の装備で星も撮れてしまうということで。東京に住んでるとここまで星が見えることはまずないので新鮮だったのである。
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