リコー、CMOS搭載のR10後継機種「CX1」
リコーのコンパクトデジカメ「R10」の後継機種、「CX1」が登場。CMOSセンサーと新画像処理エンジンを搭載し、ダイナミックレンジを12EV相当まで拡大する。
リコーは2月19日、コンパクトデジタルカメラ「CX1」を発表した。3月中旬から販売を開始する。価格はオープンで、実売想定価格は4万7000円前後。
CX1は、同社スタンダードモデル「R10」の後継機種。「Rシリーズ」の特徴である広角・高倍率ズームレンズや、広角側で1センチまで近づけるマクロ機能を継承しながら、撮像素子は従来のCCDではなく、1/2.3型有効929万画素のCMOSセンサーを採用した。画像エンジンは、従来の「スムースイメージングエンジンIII」から新たに「スムースイメージングエンジンIV」にバージョンアップ。高感度撮影におけるシャープな解像感と色再現を維持しながらも、ノイズを低減した。
スムースイメージングエンジンIVに専用回路を搭載、RGBの中でも飽和しやすい緑の情報を赤と青の情報から予測補完する「画素出力補完アルゴリズム」を採用した。これにより、明部のダイナミックレンジを最大1EV拡大し、画像の明暗差が大きい場面での白飛びを抑える。
また、露出が異なる2枚の静止画を連続撮影し、それぞれの適正露出部分を合成、記録するダイナミックレンジダブルショットモードは、ダイナミックレンジの幅を最大12EV相当まで拡大する。この拡大効果は「微弱/弱/中/強」の4種類から選択ができるほか、拡大処理画像と通常画像を同時記録することも可能となっている。
新採用されたマルチパターンオートホワイトバランスは、画面を32×27のブロックに分割し、各点の光源に応じてホワイトバランス補正係数を設定する。日陰と日なたが混在するシーンや、フラッシュ光と外光が混在するシーンでも、目で見たままのように適切なホワイトバランスを得られる。
そのほかにも「花の接写などピントの合う範囲が狭いシーン」(同社)で有用な、マルチターゲットAFも搭載。この機能は、7カ所の異なる合焦ポイントを自動で検出し、それぞれにピントを移して10コマ/秒のスピードで7枚の画像を撮影する。撮影された画像は、1つのファイルとして保存され、中から好みのフォーカス位置で撮影された画像を選択できる。
シャッターを押している間4コマ/秒で撮影する高速連写機能も備えた。サイズはVGAに固定されるが、シャッターボタンを押し切った瞬間から、1秒間に120コマの撮影をする超高速連写機能も搭載する。シャッターボタンを放す1〜2秒前にさかのぼり、決定的瞬間をキャッチする「メモリー連写プラス」も用意。この機能を利用する際の画像サイズは2M(1600×1200)に固定される。
背面の3型液晶には汚れ防止のフッ素コート、傷防止のハードコート、反射防止のアンチリフレクションコートが施されている。 そのほか、AFロック後の手ブレ対策にもなる「AFブラケット」や、3センチまで近づいて撮影ができるオートマクロモードを搭載する。
本体サイズは、101.5(幅)×58.3(高さ)×27.9(奥行き)ミリで、重さは約180グラム(本体のみ)。記録メディアはSDメモリーカード(SDHC対応)で、約88Mバイトの内蔵メモリーも備える。
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