第116回 一眼レフとスローシャッターの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)
今回は「スローシャッター」の話。光の軌跡や水の流れなど、普段とは違った景色が楽しく撮れる。
続いてシャッタースピード。これはもう長くすればするほど明るく撮れる。
これは夜の工場を撮ったものだけど、夜中でも15秒も開けばこれだけ明るく写る。シャッタースピードが遅い方が煙や蒸気がよりきめ細かくスーッと流れる。暗い中に照明だけが見えているはずの夜の工場が、これだけくっきり明るく写るとそれだけで幻想的だ。
あとはホワイトバランス。
夜景ってホワイトバランスが大事なので、わざと色温度が低い設定にして青っぽくしてみた。
そうそう、長時間露光だとこんなことをして遊ぶこともできる。
昼のスローシャッター
続いて昼のスローシャッター。
とはいえ、昼間は明るいのでシャッタースピードを落とすのはなかなか難しい。シャッタースピードを落とすにはISO感度を下げるか絞り込むかしかないが、ISO感度はISO100より下げられ機種が多いし、絞り値も限界がある(だいたいF22〜32くらい)。明るい場所ならどうやっても1/50秒程度が限度だったりする。
そんなときは「NDフィルタ」を使う。要するにレンズにつけるサングラスみたいなもので、ND2フィルタだと1段分、ND8フィルタだと3段分暗くなる。1段暗くなると、シャッタースピードを倍にできる。1/50秒なら、1段落とすと1/25秒、3段だと1/8秒にできるわけである。
特に水の流れはシャッタースピードで写りが全然違うので、昼のスローシャッター遊びには最適。面白いので超高速シャッターからスローシャッターまで並べてみよう。
1/3200秒だと氷のように固まってる。氷というより水あめっぽい。透明な水あめを練って固めたみたい。水しぶきもきれいな玉になってる。1/800秒だとちょっとそれが崩れて中途半端な感じ。1/50秒になると水が流れはじめる。
高速シャッターだと撮るたびに噴水がさまざまな形を見せるが、1/8秒より遅くなると、平均化されてくる。
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