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シリーズ末弟のいいとこ取り ニコン「Nikon 1 S1」(2/3 ページ)

Nikon 1シリーズへ新たにエントリーモデル「S」が加わった。初心者に優しいシンプルな操作UIを持った「S1」は、シリーズ製品の“いいとこ取り”モデル。ローパスレスの画質を追い込む、マニアックな楽しみ方もできる。

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撮像素子はローパスレスに

 撮像素子は、J1/J2と同画素数となる有効1011万画素のCXフォーマット(13.2×8.8ミリ)CMOSセンサーで、従来通りの位相差AF対応のアドバンストハイブリッドAFシステムや最大秒間60コマ連写なども継承されている。ただ、光学ローパスフィルターレスという試みがなされている。解像感の向上は得られたのか、RAWファイルから確認してみた。

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RAWデータをView NX2でJPEG現像

 遠景まで細かく描写されているが、解像感が向上しているという印象はうかがえない。右下の白い建物にはモアレが発生しており、そこには何か情報ありそうな予感がしたので、試しにView NXではなく「RawTherapee」を用いて現像してみた。

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RAWデータをRawTherapeeでJPEG現像

 これぞローパスフィルターレスと言わんばかりの解像感のある画質を得ることができた。RawTherapeeで現像処理をすることで、瓦屋根の一枚一枚、ビルの屋上の手すりなど細かい情報が見えてきた。右下の白い建物には外壁に細かい縦線(?)が入っているようだ。撮影場所は違うため厳密な比較ではなくあくまで参考としてみて欲しいのだが、同様にJ1のRAWデータをRawTherapeeで現像してみた。

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J1のRAWデータをRawTherapeeでJPEGに変換

 S1に負けず劣らずの細かいディテールまで残っているが、S1の鮮鋭感のある画質を見た後では全体的に角の取れたた絵に感じてしまう。S1のローパスフィルターレスを生かすにはそれなりの処理が必要であるようだが、興味深いパフォーマンスだ。

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photophoto 左上から順にISO400、800、1600、3200、6400。ISO3200から輪郭が甘くなるがカラーノイズを上手く抑えている

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