第54回 iPhoneでなかなかうまく撮れない、夕焼けと月を撮る:荻窪圭のiPhoneカメラ講座(2/2 ページ)
きれいだな、と感じ、写真を撮りたくなっても、iPhoneではなかなかうまく撮れないものがある。「夕焼け」と「月」もその“うまく撮れないもの”の1つ。では早速その撮り方を伝授しましょう。
iPhoneで月を撮る
夕焼けより月の方が難題だ。夜空の暗さに比べて月があまりに明るすぎるのだ。
普通に撮るとこんな風に、月がもやっと明るくうつっちゃって、肉眼で見たときの風情はあまり出ない。
だからといって、夕日の時と同様に月を指で「タップ」しても効果はほとんどない。
カメラが明るさを判断するエリアに比べて、月が小さすぎるからだ。指で月をタップすると、月とその周りの夜空の両方をカメラが見ることになっちゃうので、月だけに明るさを合わせるってわけにはいかないのだ。
そういうときはどうするか。
ぐるーっと周りを見渡してみよう。街中ならネオンや店内の照明で明るい場所があるはずだ。まずそっちにカメラを向ける。そしてその明るいところで長押しして「AE/AFロック」をかけてやる。
AFもロックしちゃうけど、数メートル離れたところにピントを合わせれば無限遠(つまり月との距離)までピントが合ってくれるので、ロックした距離が近すぎなければ大丈夫。面倒なので細かい計算はしてないけど、ピントの合う範囲って被写体が遠ければ遠いほど広くなるので、iPhoneのようなイメージセンサーが小さくて広角系のレンズだと数メートルも無限遠も同じなのだ。だから細かい事は気にしなくてOk。
ぱっと見渡したら、立ち飲みやさんが明るそうだったので、そこに合わせてみる。
そんな感じで月を撮ってみたのがこちら。
続いて、うちのベランダから撮った月。普通に撮ると以下の左の写真のようになる。が、振り返って明るい室内にカメラを向け、そこでAE/AFロックして撮ったのが右の写真。
せっかくのスーパームーンだったのに、月がきれいに撮れる場所にいなかったのはわたしが悪いのでありますが、街中で地上に灯りがたくさんある街中や都会で撮ると、ビルの中に月がぽっかりという、いい写真になるはず。
月がきれいだから撮りたい、と思ったら、そのまま月に向けるのではなく、まず周りの適度に明るいものでAE/AFロックしてから、おもむろに月に向けるべし。AE/AFロックは標準カメラアプリのみで使えて操作も簡単なので、実に有用な機能なのである。
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