ソニーは来月はじめにも電子書籍リーダーの既存製品ラインをアップグレードしようと計画している。それにより、最近、新デバイスを発表したライバルのBarnes & Noble、Kobo、Amazon.comと競争する計画だ。
「新しいSony Readerは180〜300ドルの間で価格設定された2つのモデルとしてリリースされる。これらのモデルはハードウェアとソフトウェアがアップグレードされ、Wi-Fiを内蔵する。両モデルともS1およびS2タブレット販売前の8月に販売開始する予定だ」とSony Electronicsの電子書籍リーダー担当副社長、フィル・ルベル氏は話す。
ソニーはPRS-350とPRS-650の精神的な後継である2モデルを発表しようと計画している。情報元はGood e-Readerに両モデルはソニー独自の書店を活用するだろうと語った。これはWi-Fi経由で直接取引をする北米ベースの顧客にとってだけでなく、日本市場を独占しようという企業の野望にとっても重要だ。われわれはまたソニーがコンテンツを配布し自社の公式Androidアプリとのシナジーを発生させるためにAndroidプラットフォームを利用するという話を耳にした。
PRS-650が今年品薄になっている理由をわれわれは何度かリポートしてきた。それはソニーが日本向けの事業を拡大し、同製品のすべての通常出荷を日本に振り向けたためだ。ソニーは日本の新聞、雑誌、書籍関連企業と日本語専用のコンテンツを配布するためのさまざまな契約を交わした。ソニーはまた日出ずる国で内資系企業のヒーローでありたいと公式に何度も述べている。
ソニーがオンライン機能を強化し、Webブラウザを搭載した電子書籍リーダーを開発中であるということをわれわれは長い間知っていたが、それは本日Bloomburgによってはじめて確認された。ディスプレイとプロセッサは何を利用するか、わたしは興味を抱いている。
ソニーが電子書籍リーダーを優先しつづけるのには大きな理由がある。それは電子書籍リーダーとタブレットの価格差のためだ。電子書籍リーダーのエントリーモデルは、低価格で通常100ドルほどだが、優れたタブレットは300ドルからの価格設定になっている。「タブレットが500ドルの価格帯に留まる限り、熱心な読者への市場はまだ存在するだろうとわれわれは考えている」とルベル氏は述べた。
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